【エッセイ】花火でやってはいけないこと2選
~皆様は花火がお好きですか?~
もうすぐ夏がやってきますね。
夏といえば花火ですね!
打ち上げ花火も良いですし
手持ち花火も最高です。
ちなみに打ち上げ花火が空高く打ち上がる時に「ヒュ~」って音が鳴りますが
あの音は花火玉に付けられた笛の音らしいですよ。
いろんな人にこの豆知識を披露し過ぎて
友人や家族に嫌な顔をされるようになってきたので、皆さんに無駄な豆知識を披露させていただきました。
ごめんなさい…
そんな花火に関するエピソードが
今回ありますので皆様にまたお話させてください。
よろしいでしょうか?
私が小学生の頃です。
従兄弟のシュウくん家族と
私の家の庭でBBQをすることになりました。
大人達がBBQの準備をしている間に
暇なので子供達は花火をして遊ぶことにしました。
子供達だけでは危ないので
祖父がベンチに腰掛け
静かに見守ってくれました。
シュウくん家族が気合いを入れて
大量に花火を買ってきてくれたので
選び放題です。
最高です!
どれからやろうかと
私と弟とシュウくんは興奮しまくりでした。
姉だけは私達3バカトリオより
少し年が離れていたので
花火に興奮する私達を
遠目で祖父の隣で呆れた顔で見ていました。
私達3バカトリオは
そんなのお構い無しで
花火でスターウォーズごっこや
ハリー・ポッターごっこをして遊びました。
はしゃいでいると
途中で花火を点ける用の
ロウソクが消えてしまいました。
その時に
本当に今でも後悔しているのですが
私は、花火の説明書に書いてある
絶対にやってはいけないことをやってしまいました。
それは、
無邪気に楽しむ弟の手持ち花火から
私の手持ち花火に火を移そうとしたのです。
私の花火は無事、火が着きますが
噴射した先が弟の手に当たってしまいました。
弟は
「…アッチィよぉ!!」と泣いて
祖父のもとに走っていきました。
私は祖父から
「バカタレ!!」と叱られました。
その後、何も関係ないシュウくんと一緒に
大泣きする弟を慰めようとしましたが
全く機嫌を直してくれませんでした。
そして、シュウくんと一緒に考え
ロケット花火を飛ばして
弟を元気づけよう!という話になりました。
私は、祖父に「ロケット花火の導火線に火を点けて」とお願いしようとしましたが、
さっき怒られた手前言い出せませんでした。
あろうことか私は
またしても絶対にやってはいけないことを
してしまいました。
祖父(大人)が見ていない隙をつき
ロケット花火を設置して
子どもだけで火を点けました。
すると、慌ててやったことで
火を点けた瞬間
ロケット花火が傾いて真横を向いてしまったのです。
プシュッ!!
そのままの角度でロケット花火は
勢いよく発射しました。
私は、一瞬の出来事で
何もできませんでしたが
運動神経の良いシュウくんが
飛びついてロケット花火を素手で掴もうとしました。
しかし、
超スピードで発射されたロケット花火は
シュウくんの飛びついた手を
かすることもなく、
すごい勢いで飛んでいきます。
プシュッーー!!
最悪なことにロケット花火の向かう先は
のんびりとベンチに腰掛ける祖父の方向でした。
プシューーーーーーー!!
祖父の隣に座っていた姉と弟は
いち早くこっちに向かってきていることに気付き「ギャああアア!!!」と悲鳴をあげて逃げました。
プシューーーーーーーーー!!!
祖父はボーッと座っていたため
逃げ遅れてしまいました。
そのまま、ロケット花火は
祖父の股間辺りに突き刺さります。
プシューウウウウルルルルル!!!
祖父の股間に突き刺さっても
なお、ロケット花火は勢いを止めません。
このままでは
ロケット花火が祖父の股間でパンッ!!と破裂してしまいます。
私は叫びました。
「じぃじ逃げてえええ!!!!」
祖父は見たこともない速さで
手をパタパタと股間に向けて仰ぎ
ロケット花火の火を消そうとします。
パタパタパタパタパタパタパタパタ
プシューウウウウルルルルルルルルルル!!!!!!
それでも消えることはありません。
「じぃじぃいいいいいい!!!」
いつも穏やかな顔の祖父が
不動明王のような恐ろしい顔となり
必死に高速で手を扇ぎ鎮火作業をします。
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ
プシュウウウウウウウルルル!!!!
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ
シュルルルルルル!!!!!
パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ
シュルルルルルゥウウウー…
誰もが心配して見守るなか
花火は破裂することなく不発で終わってくれました。
姉「…」
シュウくん「…」
弟「…」
私「…」
私達は、一瞬の恐怖の出来事に
呆然として何も言えなくなりました。
さっきまでの楽しかった時間が嘘のように
静寂が私達を包みます。
ああ、私はなんてことをしてしまったのでしょう…
じぃじ、本当にごめんなさい…
静まり返った空気の中で、
落ち着きを取り戻した祖父が
咳払いをしてから
「…これにて、
本日の花火大会を終了とする。」
といつもの穏やかな口調で
何事もなかったかのように言いました。
そして、あとで死ぬほど怒られました。
皆様もこれから花火の時期ですが
お気をつけください。
そんな祖父に騙された時の話はコチラ↓