見出し画像

【エッセイ】地獄への入クチ



~皆様、8020運動って知ってますか?~













80歳になっても
自分の歯を20本以上保ちましょう!
歯が多いと良いことたくさんありますよ!
という運動です。




皆様、歯のケアはしっかりされていますか?


歯が残っている数が多ければ多いほど
寿命が長いという説もあるので
歯は、大切にしておいたほうが良いですよ。


そして、何よりも虫歯になると
歯医者さんに行くのって、とてもとても怖いですからね。


そんな、歯に関する話を今日はさせていただければと思います。


皆様よろしいでしょうか?









小学生の頃、私は不甲斐なく
虫歯になってしまいました。


それは、もうとんでもない痛みです。


でも、私は虫歯になったことを
母には言わないでいました。




なぜならば
歯医者さんが怖いからです。


この世に歯医者さんが怖くないって人は
いるのでしょうか?


口の中にドリルを入れるなんて
正気の沙汰ではありません。


よく、閻魔大王さまが
罪人の舌をペンチで引っ張ると言いますが
口の中にドリル入れるほうが
地獄の罰にふさわしくありませんか??


あああああああああ
もううう
書いてるだけで恐ろしいです…





とにかく、
私は歯医者さんに行きたくなさ過ぎて
母には歯が痛いと伝えず我慢していました。




そんなある日、祖母から
なんとなく貰ったグミを食べた瞬間に
どえらい痛みが歯を襲い

私は、トムとジェリーのようなリアクションをして頭が家の天井に届きそうなほど
飛び上がりました。


そして、母にバレてしまい
やむを得ず歯医者さんに行くことになってしまいました。


その時のトラウマで
私は未だにグミを食べられません。





歯医者さんの待合室で
呼ばれるのを待っている時間も
最悪です。


奥の部屋から
キュイイイイイイン!!って
ドリルの音が聞こえてくるのです。


母は、私が怖がっていないか
何度か声をかけたそうですが
私は、すごく綺麗な姿勢で一点を見つめて全く反応してなかったそうです。


私は頭の中で、今までやってきた悪いことを1つずつ並べて猛省しておりました。


閻魔大王さま(歯医者さん)のもとに行く前に少しでも善行を積んでおこうという魂胆です。






ついに、名前を呼ばれて
いざ治療をすることになりました。


私は、体を硬直させて
治療台の上で横になります。


歯医者さんは、優しい声で
「はーい、口開けて~」
と言いました。


私は、覚悟を決めて
こうなったら
思いっきり歯を治してください!!
言わんばかりに精一杯口を開けました。



歯医者さんは、
「うーん、全然開いてないなー。
もうちょっと大きく口を開けてくれないと見えないな~」
と困った感じで言ってきました。



ひ、ひえええ~!!

もう怖くて、これ以上開けたくありません。




私は、意を決して
今度こそ本気で口を開きました。






ダメだ!!
怖すぎる!!


そうだ、こういう時は
楽しいことを考えよう!!


私は、頭の中で
友達のアッチャンがザリガニになった夢
思い出しました。





すると、いつの間にか
治療は終わっていました。




え?

もう終わり?




思っていたより
全然、痛くないじゃないですか!!


ふはははっ、拍子抜けです。


家に帰って私は弟に
歯医者さんなんて余裕だったぜ
威張り散らかし勝利の舞を踊ってみせました。






そして、後日また歯医者さんに
治療の続きをしてもらいに行きました。


前回のことがありましたので
もう恐れる必要はありません。


余裕の表情で
待合室で順番を待っていました。


すると、
同じ学校の2つ年下のシンノスケくん(仮)がいました。


シンノスケくんは、まるで子犬のように
怯えて泣いています。



私は、シンノスケくんに話しかけに行きました。

「シンノスケくん大丈夫だよ!
全然痛くないから!」


私は、悠然とした態度で励ましました。



そして、私の順番になり
治療台に横たわります。


前回と違い、
めちゃくちゃリラックスをして、
歯医者さんに言われる前に
100%の力で口を開いておきました。


そりぁ、もう2回目ですから
指示されるまでもありません。



そして、歯医者さんが
ドリルを私の口の中に入れます。



ふふ、麻酔とやらが効いていますので
何も感じませんよ。




















ズキュイイイン!!!!!!!



突然、雷が当たったかのような激痛が
歯を襲います。



「ヴああああああアアアアアああああああアアアアアアアアアアああああああ!!!!!」



私は、手足をジタバタして暴れました。



なんで!?なんで!?なんで!?なんで!?なんで!?なんで!?なんで!?なんで!?

痛い痛い痛い痛過ぎる!!!!!



歯科助手の方達が「危ないから暴れないで」と私を押さえつけます。




「ああああああアアアアアアアアアアああああああ!!!!!アアアアアああああああアアアアアアアアアアああああああ!!!!!」



私は体の全身を使って狂ったように
もがき倒します。




なんじゃ、この痛みはあああああああ!!!!!


麻酔とやらはどうした!?
効いてないぞぉぉおおおおお!!!






私は急いで今までの悪事を頭の中で並べて猛省しました。



もう2度と友達のカズマくんが牛乳飲んでる時に笑わせたりしません!!

もう2度と姉のシルバニアファミリーとゴジラを戦わせたりなんかしません!!

もう2度とバァバの鼻にクワガタを挟みません!!



だから閻魔さま歯医者さま、お許しくださいませ!!








でも、もう手遅れです。

全く痛みがおさまることはありませんでした。




なぜ今回激痛があったのかわからないまま
治療が終わり、
疲れきった状態で腰をあげると
隣の治療台にシンノスケくんがいました。



一部始終を見ていたのでしょう。













_ _
◎ ◎
 ○

↑こんな顔で私を見たまま固まっていました。


これから自分もこうなるのかと
絶望しきった顔をしていました。



皆様もこうならないように歯を大切にしましょう。







小学生の頃に体験したもう一つの恐怖体験がこちらになります。もしよろしければお読みください↓↓



いいなと思ったら応援しよう!

モンキーパンツ
チップをくださった方のユーザー名を心の中で大叫びして感謝します。本当にいつもありがとうございます。

この記事が参加している募集