餅(もち)が食べきれない
自分の家には1年前の正月に買った餅(未開封)がいる。 しかも大量にいる。
キッチンの引き出しを開けるたびに
いつもいる。
いつも寂しそうに佇んでいるから、
こちらも「申し訳ない」と心の中で唱えながら、いつも引き出しを閉める。
何度か
「もしかしたら今日はいないかもしれない」と無茶苦茶な希望に身を委ねて引き出しを開けてみるが、やはりいるので少し気まづい。
しかも彼は1年前からいるというのにあまりカビが生えないので、家から追い出すにも追い出せない。
めちゃくちゃセルフメンテナンスをしているのだろう。
調べてみると、
真空パックしてある餅は2年間も持つという。
そこまで努力をしなくていいのにと、いつも心の中で思う。
だから食べるしかないんだけど、
いつ食べればいいのか。わからない。
1年が365日あって、1日は24時間あるが、
正月以外のタイミングで
餅を食べるタイミングがないのである。
みんなは一体いつ食べているんだろう、と本気で思う。
例えば、朝食。
僕は米派なので、朝はできれば米が食べたい。
なんなら正月以外で「餅が食べたい」となったことがない。
ただ、正月の朝は餅以外有り得ない。
例えば、昼食。
僕は米派なので、昼もできれば米が食べたい。
ただ、正月の昼は餅以外有り得ない。
例えば、夕食。
米派だ。
正月は餅派だ。
こんな性格なので、どうしても餅が余る。
しかし、そんな我が家にもすぐに正月が来る。
つまり、新入りの餅がやってくるのだ。
もちろん自分で買うわけではない。
頂き物である。今年だけ断るわけにはいかない。
正月までに食わなければ、餅が渋滞して、負のスパイラルだ。
そうなれば、我が家は餅だらけ。
はたから見れば、餅が大好きな人になってしまう。
餅が大好きな人になってしまえば、友人からの誕生日プレゼントは餅しか来なくなるだろう。
そんなのいやだ!
俺は餃子が好きだ!
ダイソンがほしい!
どうやら餅をほったらかしにし続けた自分にツケが回ってきたらしい。
ということで、
年末は毎日、餅(もち)生活です。(報告)
おわり
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