【モンゴル生活9年目の挑戦】まだ見ぬ景色を求めて…
モンゴル生活がついに9年目に突入しました。
この8年間をざっくりと振り返ると2016年8月にモンゴルの大学院博士前期課程に入学。暇だったので2017年からサッカーモンゴル代表とErchim FC(モンゴルプレミアリーグ所属チーム)でモンゴルでのトレーナーとしてのキャリアがスタート。
2018年に大学院修了とともにそのままモンゴルの大学の教員として学生の教育に携わる傍らで、バレー・フェンシング・レスリング等の代表チームを転々とする。オリンピック帯同の夢を追いかけ、2020年から柔道モンゴル代表チームに正式に所属。今年(2024年)7・8月のパリオリンピック帯同をもってモンゴル柔道協会との契約は終了し、本帰国するつもりでした。
モンゴル国内の病院やスポーツチームから数多のオファーがありましたが、どれも僕の希望にはそぐいませんでした。
モンゴルに来た当初はもちろんのこと8年経った今も思うこと、それは街や人々の生活様式は発展しているものの、この国のスポーツ医療および後療法(リハビリ)分野は著しく乏しいままであること。そして、その一番の要因は教える人材がいないということ。
モンゴルの大学にも理学療法学科や柔道整復師に値するような伝統医療セラピスト学科というのがあり、それぞれ国家資格として認められてはいます。ところが、医療の基礎知識は大学で身につけられるものの、いざ臨床の現場に出ると症例は多岐に渡り、それに対応できるセラピストはごく稀。当たり障りのないようなことしかされておらず、学べる環境がほぼ皆無な現状です。
以前の記事でも書きましたが、僕がこの国でやりたいことはトレーナーや医療人材の育成をすること。自分一人で活動してもいっときはその組織が満足しますが、いつかモンゴルを離れてしまえば結局以前と変わらない状態に戻るだけですから。
一方で、この国の機関に所属して活動するとなると雀の涙ほどの給料か未払いのどちらかしかありません。短期ならまだしも長期間活動する場合、悟りを開いている人でなければ自分の生活がまともにできないのに他人のことなんて相手にできません。
そんな葛藤があるなかで、2023年11月からモンゴルでも展開を始めた日本のとあるストレッチ・接骨院グループの社長さんと何度かお話をさせていただきました。詳しいことはまた別の記事にするとして、この度そちらに所属させていただきながら、モンゴルの医療に携わることに。
また、先日の日本滞在時にたまたま来日されていた朝青龍さんに呼ばれ、彼の宿泊していたホテルのサウナで裸の付き合いをしてから食事も一緒にさせていただきました。こちらの方もいい感じに繋げられたらとても面白いことになりそうです。
この8年間はずっと一人でやってきました。そのおかげで早い段階でサッカーW杯アジア予選で日本代表と対戦する機会に立ち会えたり、オリンピックに帯同させていただいたりできました。次のステージに上がるべく、今度はチーム(組織)で…
モンゴル生活3年目を過ぎてから毎年「来年こそは絶対に日本に帰ってやる」と本気のように思っているのですが、結局9年目を迎えることになりました。
この決断がよかったと思えるように行動し、また面白い報告ができるように歩んでいきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
モンゴルの生活情報・スポーツや医療の現場についても書いているので、ぜひ他の記事も見てみてください。