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ワクチン接種のための禁酒日記

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ワクチンの有効性を高めるために期間限定禁酒することにしました。
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ワクチン4回目接種

 本日、4回目の新型コロナウイルス感染症のワクチンを打ってきました。
 3回目が3月だったから8ヶ月ぶりですね。打つか打たないか少々迷いもしたのですが、まあこれが国家的事業としては最後になるかもしれないし、と思いまして。
 今回の接種会場は地元百貨店。最初と二回目は東京の職域接種特設会場(K社のIさん、あの時は声をかけてくれて本当にありがとうでした。一生恩に着ます)、三回目は町医者だったので、毎回

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一日目

一日目

 ようやく新型コロナウイルスのワクチンを打てることになった。

 自治体の集団接種ではなく、職域接種だ。

 つまり、東京まで出張ることになる。台風のシェルターに入るために暴風域に行かなければならないような気分だが、致し方ない。自治体からのアナウンスを見る限り、待っていたらいつになるかわからない。

 色々思うところもあるが、健康を損ねたらそこで即試合終了であるフリーランスは、自分の命を守るのが第

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二日目

二日目

 酒を飲まずに就寝し、翌朝なんらかの変化があるかと期待していたが特になかった。

 いつも通り外が明るくなったら自然に目覚めたし、起きたら胃が痛かった。

 拍子抜けだが、ここのところ飲酒も夜九時までには切り上げていたので、そんなものなのかもしれない。

 昼食は図書館帰りに町の定食屋でとんかつ定食を食べた。

 この暑さである。いつもなら完全に生ビールコースだが、今は店がアルコール提供を停止して

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三日目

三日目

 アルコールを断って48時間が経過した朝、やはり寝起きに目に見える変化はなかった。相変わらず年寄り時間に目覚めるし、眠りの質がよくなったとも感じない。そして寝起きは胃が痛い。

 結局、睡眠対策として午後九時以降は飲まないことにしていたのは、十分功を奏していた、ということなのだろうか。まあ、結論を出すのは時期尚早だ。一週間経ってもまだ変化ないのであれば、こと睡眠に対する対策は従前でよし、と考えるこ

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四日目 ワクチン接種当日

四日目 ワクチン接種当日

 いよいよこの日が来た。

 一回目のワクチン接種だ。

 昨日も無事禁酒をクリアした。さらに、いつもより少し早く就寝し、体調保全に務めた。自己管理できるなんて、私も随分成長したものである。

 目覚めたのは六時過ぎだった。いつもより少し多く寝た感じだろうか。

 起きてすぐに検温する。ここ二年、ほぼ毎日欠かさずやっている。よって、平熱は完全に把握しているわけだが、今日はなんと35.7度という数字

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五日目 ワクチン接種翌日

五日目 ワクチン接種翌日

 不吉なことが起きた。

 玄関に飾っていたアマビエの像が、知らぬ間に落下し、壊れていたのである。

 アマビエに関しては今更説明の必要もなかろう。もうすっかり疫病除けの妖怪として世間に認知されている。

 とはいえ、うちのアマビエ像はコロナ禍が起こる前に購入したものだ。流行に乗ったのではない。いやしくも妖怪図鑑の執筆経験がある者として、そこだけは明記しておきたい。まあ、流行してから買ったアマビエ

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六日目 ワクチン接種二日目

六日目 ワクチン接種二日目

 一回目接種での副反応の思しき変調は、注射した側の腕の軽い違和感(動きによっては軽い痛み)と注射痕を中心にした半径二センチ程度の範囲の熱っぽさだけで終わりそうである。

 今朝は違和感もほとんど失くなり、朝のストレッチにも差し障りなかった。患部を少し強めに圧したりすると痛覚がごく薄く刺激されるが、痛みとまではいえない。

 どうやら御多分に漏れず、一回目の副反応はあっさりしたもので終わるようだ。よ

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七日目

七日目

 そもそもなんでワクチン打つのに禁酒? と訝しむ向きもあろうかと思うので、今日はそのご説明をば。

 きっかけはこの記事である。

2021/06/03配信 マイナビニュース

「飲酒の頻度が高い人は新型コロナワクチンの効果が出にくい  - 千葉大病院が確認」

「特に毎日お酒を飲む人とそうでない人で比べた場合、中和抗体の量としては十分ではあるものの、その総量としては約20%の差が生じたとしている

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八日目

八日目

 今日は宣伝から。

 八月十日の今日、奇しくも二つの連載が一区切りを迎えました。

 一つは双葉社の文芸ウェブサイト「カラフル」で連載していた死に方探しのエッセイです。

 死に方探しといっても、別に「自殺マニュアル」のようなものではありません。独身独居の人間が後腐れなく優雅に華麗にあの世に旅立つための事前準備について、あらゆる角度から調査しながら愚痴をいうエッセイです。

 閲覧無料ですので詳

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九日目

九日目

 思うに、「常習してきたことを止める」のは案外得意なのかもしれない。

 酒が好きで晩酌を欠かさない生活をしていた私が、完全に酒断ちするのはさぞ辛かろうと想像していた。

 ところが、現時点でほとんど苦労していない。時折「今ビール飲んだらおいしいだろうな~」とか「今日の夕飯、ワインに合うよな~」なんて思いがチラつくが、それが頭から離れない、というほどではない。「ま、いっか」で終わってしまうのだ。

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十日目

十日目

 体重が二キロ弱ほど減ったらしい。

 らしい、というのは日々変動があって確たることは言えないからなわけだが、移動平均的に見ると、たぶんそのぐらいは減っている。

 これが禁酒の影響であることは間違いない。なぜなら、一日の食事内容や運動量にはまったく変化ないからである。いや、運動量なんて自主ロックダウンのためにむしろ減っている。

 普通なら喜ぶところだが、正直いうとちょっと複雑ではある。

 飲

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十一日目

十一日目

 ワクチンの効果を最大化するために始めた禁酒だが、体調にも好影響があるのではと期待していたところがある。

 だが、今現在、体重減少以外これといってない。胃は相変わらず痛いし、腸の調子も改善していない。つまり、長年悩まされてきた胃腸の不調は飲酒と関係なかった、と思わざるを得ない。

 もちろん、数十年積み上げた習慣による悪影響がたかが十日やそこらで失せるはずなどない、だけなのかもしれない。ただ、何

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十二日目

十二日目

 禁酒は順調。

 夕飯に米飯を食べなくなって以来、メニューはどうしても酒のあて的な料理ばかりになっていて、禁酒中の今もそれは続いているわけだが、それでも呑みたくならないのだから我ながらあっぱれなものである。

 たとえば、今週の月曜夜は、

鰯とポテトの香草オーブン焼き
烏賊のトマト炒め
桃モッツァレラ

 どう考えても白ワイン、季節的にはキリッと冷やしたスパークリングワインのお供なわけだが、自

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十三日目

十三日目

 酒をどこまで我慢できるのか。

 それを測るため、私は「酒なし刺身」にチャレンジすることにした。

 まったく呑まない向きには「何がチャレンジなのだ?」という話だろうが、左党にはわかるはずだ。これがどれだけ精神力を求められるチャレンジなのか、が。ほとんど拷問レベルである。

 魚はメバチマグロにした。流石に高級魚でこのチャレンジをするのは忍びない。魚も私も可哀想過ぎる。そこで手頃なメバチの柵を塩

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