太極拳でアンチエイジング❣️
東洋医学では、老化とは肝腎の不足が年をとるにつれて徐々に進んでいくことであると言われています。この肝腎の衰弱の進行を防ぐには、「補肝」(肝の機能を助ける)および「補腎」(腎の機能を助ける)する必要があります。
簡化24式太極拳において、「補肝」(肝の機能を助ける)および「補腎」(腎の機能を助ける)と考えられる動作はいくつかあります。これらの技は、伝統的な中国医学に基づく考え方と結びついており、体内のエネルギーの流れ(気血の巡り)を改善することで内臓の機能を強化するとされています。
補肝に関連する動作
肝は中国医学では「気血の調整」や「筋肉と腱の健康」に関係しているとされます。肝の機能を補うためには、柔軟性や伸展を伴う動作が重要です。
1. 左右野馬分鬃(さゆうやまぶんそう)
• 両手を広げながら体を左右にねじる動作で、筋肉と腱をリラックスさせ、肝の気を流す効果があるとされます。
2. 白鶴亮翅(はっかくりょうし)
• 両腕を上下に大きく広げる動作で、胸を開き、呼吸を深めることにより、肝の気の巡りを改善します。
3. 手揮琵琶(しゅきびわ)
• 片腕を曲げて、もう片方の手を前に出す動作。体のねじりと手の動きが連動し、肝の機能を整えると言われます。
補腎に関連する動作
腎は生命力の源とされ、特に腰や下肢に関わる動作が腎を補強する効果があると考えられています。
1. 左右倒巻肱(さゆうとうけんこう)
• 腰を安定させながら、腕を回転させる動作で、腰と腎のエネルギーを強化します。
2. 左右攬雀尾(さゆうらんじゃくび)
• 体重を片足に乗せて腰を落とし、安定した動作で腎の気を補う効果が期待されます。
3. 単鞭(たんべん)
• ゆっくりとした腰の回転や膝の屈伸を伴い、下肢を強化し、腎を温め、エネルギーを蓄える効果があります。
これらの技は、呼吸法や動作のリズムと共に行うことで、内臓機能を改善し、肝と腎を強化するとされています。また、太極拳自体が全体として体の調和を整え、内臓の健康に寄与すると言われています。
上記の個々の技は、次のサイトで全て解説動画としてご覧いただけます。
【練習メニュー例】
1 立禅(逆腹式呼吸)3分 ※自然体で平行立ち及び両手を垂らして行う。
2 スワイショウ(前後振り)5分
3 左右野馬分鬃(イェマフェンゾン)+白鶴亮翅(バイフーリャンチ)5分
4 手揮琵琶(ショウホイピィパー) 5分
5 左右倒巻肱(ズオヨウダオジェンゴン)5分
6 左右攬雀尾(ズオヨウランチュウウエイ)5分
7 単鞭(ダンビェン)5分
8 スワイショウ(前後振り)5分
9 簡化24式太極拳套路 2回 10分
10 調息功(逆腹式呼吸)3回 2分
〈所要時間:50分〉