たべるかんがえる
たぶん友人の結婚披露宴のときだったか、「食」という字を説明しているのを聞きました。食べるは「人を良くする」と書く、だから食は大切なことだ、と言った内容でした。
またある時、「人に良い」と書いて「食」だと説明を聞いた経験もあります。どちらが正しいかではなくて、どちらが僕は好きかといえば、後者の解釈です。
良くする、は恣意的だなと思ったのです。良くなるのは素晴らしいことだし、もちろん食を通じて豊かで幸せな気持ちや生活になることは異論がありません。
運が良ければ、人が良くなるかもねー、くらいの食のあり方のほうが、気持ちが楽になる人は多いのではないかと考えています。とくに、作り手の方々にとって。
食べることを大切にする、食べることが大好きだ、そんなふうに思っているのですが、それをほかの人に伝えるのが難しいときがあります。おそらく、量より質であるとか、素材のことをいちいち考えるとか、そういった手間を説明するのが面倒だし、聞く方も面倒だからだと思います。
職場でのランチの時間、ひとりで過ごすことがほとんどです。自席でお弁当のときもありますが、行きたい場所に行って、食べたいものを食べることも。
そんなとき、僕は残念な気持ちになりたくないと思うから、お店を選びます。安いよりも美味しいを重視し、できれば雰囲気も。
そうすると、女性客が多いお店が、そんなお店になっていることの多いこと。
週替りのミニサラダが美味しいフルーツパーラー、スイーツも有名なお店、個室の焼肉屋、和風カフェなど。
そんなお店で食べていると、ついつい考えたり観察したりしてしまいます。何が魅力なのか、僕はなぜ好きなのか、ほかとの違いなど。深めるだけで、検証はしないので、とても無責任な判断になるのですが、食べることを通じて、気がつくこともあって、とても好きな時間です。
そんな、誰にもおすすめしない考える作業をしながら、天ぷらを食べた話を思い出しました。いま読み返しても、哲学のような思考で、これじゃ美味しく食べられなさそうです(笑)
もしよろしければ、ランチのお供に。
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