探していない発見 #書もつ
毎週木曜日には、読んだ本のことを書いてます。
先週の、”今日は何の日”が楽しかったので、今日も調べてみました。
「著作権の日」「コピーライターの日」などがある中で、「セレンディピティの日」というのがありました。セレンディピティ・・予期せぬ発見、という意味でしょうか。
セレンディップ王国の王子は、いつも何かを探している。でも、探している物はなかなか見つからないのに、ハッとする発見に出会うことがあって、それはまた新たな知識や成長につながっていく・・・という架空の逸話から、セレンディピティという言葉が生まれた・・・と何かの本で読みました。
小説を読むにあたって、何かを探すために読むことはあまりないかも知れません。だから、ある意味では出会った物語そのものが、セレンディピティになるのかも知れません。
ちょんまげプリン 1・2
荒木源
[1]
タイトルになったお菓子がゴールなのかと思ったら、むしろ入口だったのが驚きでした。
ただ、案外無茶でもない設定や進行は「見事!」のひと言。
甘いお菓子が幸せを運び、世界を幸せにする、それを信じている読み手としても、こんな作品が増えるといいなと思います。
音楽やお菓子が登場する作品には、ぜひとも実物を体験したいという気持ちが湧いてくるものです。
プリン、食べたいなぁ。
[2]
なるほど。続編とは言うものの、まったく別の物語のようで楽しく読めました。
展開は現代(上巻)よりも奇抜な感じがするけれども、無理なく説明されていて、流石でした。
本当に、この人のプリンはないのだろうか。
命あるギリギリまで動き続けるという執念こそ現代には薄れてきているのではなかろうか、そして主人公が語る台詞は作者による示唆を代弁しているようだと感じました。
あぁ、お腹空いた。
僕にとって、この作品がセレンディピティのような存在かなぁと思って選びました。実写映画化された作品ですが、僕はほとんど内容を知りませんでした。設定の面白さと、展開の鮮やかさに驚きました。
現代の社会を風刺的に描いているのも、元新聞記者という経歴を持つ作家らしく感じます。妙に説得力があるのは、新聞みたいな言葉遣いだから?などと考えてみたり(笑)
引いた感想にもあるように、プリンは入口でした。あえて続きは書きませんが、ちょんまげとプリンという組み合わせが、どんな物語になっているのか、ぜひ読んでほしいです。
身近な風景を書いているけれども、小説らしい突飛な設定が上手く組み合わさって、とても安心して読めました。物語の終わり方が気になるというよりも、いろいろな場面で「そうそう」とうなづくような、穏やかな作風が僕はとても好きでした。
そして1巻と2巻を連続して読まなくて良いのも、この作品の魅力かも知れません。
1巻では5歳くらいだった子が、次の巻で高校生になっているので、あいだにべつの作品を読んだ方が、楽しさが増すはずです。僕はそうでした。
実写化したとき、5歳だった男の子の子役も、今は中学生。あと3年くらいしたら、続編の実写化もしてほしいなと、勝手に想像を膨らませてしまいます。
セレンディピティによって生まれた、ポストイット(付箋)、これだけ貼ってあったら壮観ですね。カラフルなサムネイルで気分が上がりますね。infocus📷さん、ありがとうございます!
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