グリーンマークって、知ってるか
グリーンマークというマークがあったのを知っている方は、どのくらいいるのでしょうか。中央に木をかたどった三角のマーク。当時はトイレットペーパーの袋に3つ並んで印刷されていたのが印象的でした。
マークといえば、多くの人が知っているのはベルマーク。それぞれに点数がつけられて、学校で点数を集めて学校用品と交換するマークです。
対して、グリーンマークは点数がなく、枚数を集めることで、苗木等と交換できるというマークでした。当時小学生で、ただで苗木もらえるんだったら集めてみるか、と集めはじめたら、意外と簡単に集まりだしたのです。やがて家族の知るところとなり、母親が職場のコピー用紙の包装紙にマークを見出し、一気に枚数を増やしました。
もう遠い記憶ですが、確か300枚以上から交換可とされていたのですが、それが苗木だったかは忘れてしまいました。
当時は、よく分からず、事務局なる住所に集めたマークを送ってみました。しかし、数日後にマークがすべて返送され、さらに説明書のような冊子とビンゴカードのようなたくさんの台紙がドンと送られてきました。基本的には小学生だった僕が郵送していたため、相手は相当に驚いたようです。
小4の僕は、説明書を読んでいるうちに、どうやら個人で集めるマークではないことが分かりました。ベルマークと同じように学校単位で集め、苗木をたくさんもらうという仕組みだったのです。
苗木は、その都道府県ごとに指定業者が決まっていて、そことも調整する必要がありました。季節によって花が変わるし、何よりも植える場所の模式図が必要な申請書でした。
こんなとき、頼りになるのは学校です。
しかし、当時は担任の先生が病休に入り、臨時の担任だったこともあり言い出せず、別の先生にぼんやりと伝えたところ、「へぇ、マーク集め、がんばれよ」とスタンプラリーと勘違いされ、せっかく集めたマークをみすみす捨てるのかと落胆したのです。
そのときには、5000枚くらいのマークを集めていたと記憶しています。
説明書を読んでいると、苗木を植えられない場合の対応が小さく書かれていました。「苗木に代えて、ノートをお送りすることもできます。」
小学生に必要なノートは、ジャポニカ学習帳であって、線だけの「大人用ノート」はいらないんだよう。
なんて思いながらも、申請書の「ノート」に○をつけると、隣に続きがありました。
(罫線・無地)
僕:お母さん、これってどういう意味?
母:線があるか、線がないか。ほら、自由帳みたいな。
僕:え?自由帳!?
じゆうちょう!!自由帳なら、ジャポニカ学習帳よりも嬉しいノートでした。早速「無地」に丸をつけて、台紙に貼ったマークを送りました。
数日後、ダンボールが2箱。ずっしり重い箱の中にはノートが100冊!あわせて200冊もの自由帳が届いたのです。
すぐに僕(小4)と妹(小2)はクラスの全員に配りまくりました。急に自由帳を配ったため、同級生は歓喜し、休み時間にはみんなが同じノートを手に絵を描いていたのは、今考えるとそれはそれは壮観でした。
残りのマークをどうしたのか、それをほとんど覚えていませんが、たぶんどこかに寄付したのだと思います。いま、グリーンマークは殆ど見かけなくなりました。
いま僕は「みどり系」と呼ばれている業務に就いています。小学生のころ、集めまくった”みどり”たち、こうして大人になって仕事で関われるとは。
職場で古い書類を整理していたら、グリーンマークが付いたファイルが見つかって、小学そんな小学生のころを思い出して懐かしくなりました。