続けられることを得意にしていく
得意なことと好きなことって一致していますか?
わたしはこの部分が一致していなくて、「得意なことが苦手で好きではない」ことばかりです。
好きなことで褒められた記憶がない、得意なことを貫くには自分の苦手意識に蓋をするしかない。
そういうものなんだと思ってきました。
でも「続けられることを得意にしていく」というやり方があったんです。
得意は生まれ持っての性質や体質によるものもあるけれど、後天的に身に付けていくものの方が圧倒的に多い。
今日はそんな話です。
運動が得意だけど苦手な子供時代
子供の頃、足が早く体力もあったので、学校の中では運動ができる人という位置づけでした。
つまり周りの人からは「運動が得意なこと」として見られていました。
ところがわたし自身はというと、走ることは好きじゃないし、勝ち負けを争う競争は苦手。
だけど成果を出せば称賛されたり、喜ばれたりするので、それをひた隠ししてひたすら得意分野を伸ばす事に努力していました。
何かを頑張っている人はみんなそういう風に我慢を受け入れ努力しているものなんだと思いこんでいたからです。
セールスは得意だけど苦手な大人時代
大人になり、社会人になってからは広告制作の仕事をしていました。
広告によって人を呼び込む、広告によって購入につなげる。
それなりにやりがいを持って一生懸命取り組んでいたので、結果も数字としてあらわれました。
部署内での成績は上位だったので、
わたし自信も「ニーズを見つけたり、刺さる文章を書くのは得意なのかも…」と思いました。
お客さんも喜んでくれるから楽しいのですが、うまいこと言って人を誘導しているように感じモヤっとしていました。
目的達成するための文章しか書けていない自分に、自信が持てなかったのです。
人よりできるけど好きじゃない
現在は営業職を10年近くやっています。
何度も転職を繰り返し営業職にたどり着いたのですが、そこで見えてきたわたしの得意はコミュニケーション。
「どんなに面倒な顧客でも堂々と対応してるし、いつも穏やかな笑顔で会話しててすごいなと思う」
「仕事につながるかどうかの鼻が利くね。それができる人は営業向きだよ」
と先輩から褒めてもらった時はとても嬉しい気持ちになったし、
実際に成果として仕事を受注できるので「あぁ、得意なんだろうな」と感じました。
だけど、最近になってようやく気づきました。
人より少しだけできることなのかもしれないけど、
営業の仕事はすごく苦手。
営業として見られることに抵抗を感じる。
人と駆け引きするのが好きじゃない。
必要ないなと思うモノは売りたくない。
そういう心の矛盾がストレスを生んで、アポイント後はグッタリしています。
体に合っていない。
みんな大体そういうのを我慢して仕事しているんだよ…ということを言ってくる人もいますが、人生の大半の時間を我慢ですごしたくない!と反発してくる自分がいるのです。
好きは追い求めないけど、苦手は避けていく
ここ最近、「好きなことを仕事に」「得意なことを伸ばそう」というワードをよく聞くようになりました。
確かにそういうものが明確な人はそれでいいと思います。
でもわたしは、「得意なこと=苦手」ということばかり。
得意だから続けてきたことで、自分を追い詰めてしまっていました。
長年得意なことを追い求めてきたせいで、好きなことにいたってはなんだかよくわかりません。
苦手な部分を「弱い部分」と捉え、蓋をしてごまかしてきた結果です。
だからこれからは、「人よりできる得意なことでも、やらなくていいんだ」と肩の荷をおろすことから始めようと思います。
苦手を認めて受け入れると生きやすくなる
得意だけど、苦手ということを、もっと素直に表に出していく。
下手くそなことでもやってみたらいい。
続けられることは、そのうちうまくなる。
得意だけど苦手なことは、ある程度できてしまうから何に対して苦手意識を抱いているのかがわかりづらいところが厄介。
苦手、嫌いを自分自身で認めて受け入れることで、少し生きやすくなるかもしれません。
まずは小さなことでも、なんでも苦手、嫌と感じること、なんでそう感じるのかを書き出してみる。
認識することで避ける道が明確になり、その中に続けられることのヒントがあるのだと思います。