[ ダーク・サイド ~the☆gods~③ ] (短編小説/超短編小説)
「 私の、何がいけなかったのでしょうか。」
神様にそう尋ねると、
神「 さあな。」
なにそれ。 さあな、って。
「 私は、どうして天国に逝けないんですか?」
なんでよ。なんでなのよ。
神「 さあな。」
だから、さあなって、なんなの。
釈迦「 まぁまぁ、落ち着いて。」
「 落ち着いています。」
観音「 神、機嫌わるい?」
「 知りません。機嫌とかあるんですか?」
阿弥陀「 あぁ、そういうこと言う?」
「 何がですか? 何かいけませんか?」
釈迦「 あー。なるほどねー。」
「 なるほどって? 何がですか?」
観音「 あんまり、詰め寄らないで。」
「 詰め寄ってませんけど。」
阿弥陀「 めんどくさいっスねー。」
「 めんどくさいって、どういう事ですか?」
天探女「 えっと、とりあえずここにサインしてもらって、」
「 何ですか? とりあえずってどういう事ですか? なんのサインですか?」
天探女「 えっ、天国に逝くための。」
「 だから、何でサインが必要なんですか? 説明義務を果たして下さい。」
悪魔「 なるほどね。」
天探女「 説明・・・ えっと。」
「 答えられないんだ。そんな感じで仕事してるんですか?」
釈迦「 別に仕事じゃねーよ!」
観音「 あかんあかん。キレたらあかん。」
「 え? 仕事じゃないんですか?」
阿弥陀「 ・・・ 」
仏「 まぁ、好きでこんな事してるワケがないよね。」
「 え? あなた仏じゃないんですか? なんでそんな事言うんですか?」
神「 ほら。でた。」
阿弥陀「 やっぱ神、見る目あるっスね。」
観音「 イライラしないの。」
釈迦「 だって。めちゃムカつく。」
「 え? なに? 何言ってるんですか? ちゃんと仕事してもらえますか? 私は天国に逝きたいんですけど?」
天探女「 なにこいつ。」
釈迦「 わかる~。」
阿弥陀「 ほんまイラつくっス。」
観音「 まあまあ、 落 ち 着 い て 。」
神「 観音、キレてるやん。笑」
悪魔「 ヒャッハッハッハッハッハッハ!!!笑」
仏「 うーん、たまにおるねんなー。」
「 だから!何がですか!? 私の事笑ってるんですか!?」
天探女「 ごめんね。そういう訳じゃないんだけど。とりあえずサインしてもらえます?」
「 だから!何でなんですか!!」
天探女「 ・・・ 」
「 なんなんですか? あなた女ですよね?こんなこと、許してていいんですか? だから男は嫌いなんです!」
釈迦「 げ。」
神「 ・・・ 」
天探女「 サインを、お願い致します。」
阿弥陀「 げ。」
仏「 ・・・ 」
「 イヤですよ。サインなんてしません。」
神「 じゃあ天国は諦めて。」
「 何でなんですか?何でそうなるんですか?」
釈迦「 逆に聞くわ。なんでそんなにサインがイヤなワケ?」
阿弥陀「 それっスよ。なんか悪いことしたんスよ。こいつ。このクソ女。」
「 ・・・ クソってなによ。・・・悪い事なんかしてないですけど。」
観音「 いや、怪しすぎ。」
天探女「 なにこいつ。」
釈迦「 急に大人しいやん。」
阿弥陀「 バレるんやて。嘘はいかんよ。」
「 してませんから!悪い事とか!なんなんですか!? 」
仏「 無理無理。」
神「 なんか色々無理やもん。」
天探女「 うるさすぎやねん。あんた。」
「 うるさいってどういう事ですか!? そもそも貴方達がいいかげんな・・・っ 」
観音「 げ! 今のは撤回しとき!」
釈迦「 悪いことは言わん。撤回しろ。」
神「 ・・・いいかげんてどういう事や。」
仏「 あ、キレた。」
天探女「 いいかげんって、どういうこと。」
天探女「 皆頑張って働いてるねん。仕事じゃないのに。なんでなん。なんで私らがこんな事しやなあかんの。なぁ。なんでなん。」
悪魔「 キレ方怖すぎ。」
神「 あー。しんど。」
仏「 ボランティアとちゃいまんねん。」
釈迦「 やってられんわ。」
阿弥陀 「 お嬢ちゃん、ここ、俺らのシマなんスわ。」
天探女「 ぶつぶつぶつぶつ・・・ なんで私が・・・ ブツブツブツブツ・・・ ブツだけに・・・ 」
神「 なに今の。めっちゃおもしろい。」
仏「 ブツだけにって? めちゃウケる。」
釈迦「 今日はブツかり合いすぎたかな。人間と。」
仏「 おぉー。 いいやんいいやん。」
神「 わかるわかる。」
阿弥陀 「 ブツ(別)に気にしてない。」
観音 「 ほっとけ、ほっとけ(仏)。」
天探女「 ホットケーキ食べたーい!」
「 なんまん(なんなん)だ、こいつら・・・ 」
神 「 イマイチ。」
仏「 イマイチやな。」
釈迦 「 全然わかってない。」
阿弥陀「 お前は全然わかってない。」
観音「 まだおったんや。」
天探女「 なんか用?」
「 なんなのよ、あんたら!!!!!」
天探女「 うるさいなぁ。 黙って見とけばいいやんか。」
神「 あっはっはっはっはっはっは!!!!! 」
悪魔「 アッヒャッヒャッヒャ!!ヒーッ! ヒーっ!」
観音「 うふふふふ、ふふふ。」
仏「 基本じゃよ。」
神「 あ、今の仏っぽ~い。」
仏「 そうかな?」
神「 そうでもないけど。」
悪樓「 なんヤそれ!」
悪魔「 あ、おったんや。」
「 ここが地獄・・・?」
阿弥陀「 釈迦って怒る時、関東弁なん。」
釈迦「 そんなことないヨ。」
神「 そんなことアルヨ。」
仏「 そんなところアルネ。」
~完~
《 gods magazine 》