池上彰のやさしい経済学
池上彰 著
他の文献や情報にも触れるべきだが、気になったポイントを。
そもそも日本って、どうやって豊かになったんだ?
恥ずかしながら、ちゃんと理解していなかった。本書によれば、戦後、日本を占有下に置いていた戦勝国は、日本を二度と戦争ができない(しない)ようにするために、戦争を起こした原因を探っていった。その要因の中に、国内で経済が発展せず、新天地を求めて国外に進出する流れがあった。経済を支配していた財閥を解体、地主からの農地解放を経て、一般の国民が自由に競争できるようにした。労働組合ができ、賃金交渉をする流れができたのもこの頃だ。
お金の流通量に対して、モノが無い状態がインフレ
お金の流通量に対して、モノが余る状態がデフレ、経済が動くという意味では、緩やかなインフレがいい。
バブルの流れ
急激な円高による輸出産業をはじめとする不況→金利が下がる→
土地を買う企業が激増→買った土地で事業を始める会社もあったが土地を持っておけば値段が上がる状況だった→
どんどん物価が上がる→それを食い止めるために金利を引き上げる→バブル崩壊 こんな流れらしい。
そして「バブル」であることに、その際は気づかない。後から気づく。歴史は繰り返すモノのようだ。それは30年経つと、その時をリアルに知っていた人がいなくなるから。
経済は人間の感情と思惑で動く
実際の状態がどうであるか?というよりも、「こうなるんじゃないか、なったらやだな」ということを人々が心配し、行動した結果、皮肉にもその通りの結果になる ということがよくあるようだ。(なんか最近どこかで聞いたトイレットペーパー騒動に似ている)
人は自分が合理的だと思っているようで、実は全然合理的でないことをしている生き物だ。
あと、源泉徴収って、元はと言えば戦争の費用を確実に確保するために始まったものらしい。世界的にもめちゃめちゃ珍しい仕組みなのだとか。
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