アルコール依存性の女 酒気帯び
父の吐く息から酒の匂いを直ちに嗅ぎ取った警察官は、すぐさま呼気中のアルコール濃度を調べた。結果は酒気帯び運転にあたり、一発免許停止。
たしか罰金は60万円だったと思う。
母はパニックに陥っていたけど、父はやっちゃった〜ぐらいの感じで、その夜もいつも通り酒を喰らっていた。
免停なので仕事は電車で行っていたけど、建築関係の仕事だったのでさぞ不便そうだった。
そして、この電車通勤が父のアル中具合に拍車をかけることになる。
父の中で、車を運転しない=酒が飲めるという思考回路ができあがり、朝から更に飲むようになった。ポケットには常に口臭予防のタブレットが入っていて、人と話すときはそれで酒臭さを誤魔化していたらしい(本当に誤魔化せていたか疑問だか)。
90日後、晴れて免停期間が終わり再び運転を再開することになる。
ここからが坂道の始まりだった。
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