大切な贈り物~ちょっと閲覧注意~
むかしむかしある所に、めーというヤギがいました。
めーは忘れっぽいと、ヤギ界ではとても有名でした。
桜の咲く頃、ラマさんから贈り物が届きました。
贈り物は長方形の箱に入っていました。
めーが箱を開けると、なんと各地方の名だたるお米が6種類入っているではありませんか。
お米が大好きなめーは飛び上がって喜びました。
めーは無類のお米好きで、若い頃は何杯でもいけました。もちろん、ご飯のお供は筋子です。
そのお米は、六種類の美しい和柄の袋に入っていました。めーは大切にしまいました。
あのお米はどんな味がするんだろうと想像をふくらませ、ふくらませ過ぎて疲れて眠ってしまいました。
あれから三回目の桜の季節を迎え、その年の暮れにめーは大掃除をしていました。
食品棚の奥に長方形の箱があるのに気がつきました。見覚えのある箱でした。
箱を開けてみると、お米の詰め合わせが入っていました。
すこし考えてから、箱を閉めました。
ラマさんからいただいたお米だと気づいてしまったのです。
長い時間考えました。
めーはあれこれ考えるのを止めて、箱を静かに開けました。
袋から、何か蠢いているものを感じました。
そっと箱を閉めました。
また長い時間考えました。
箱ごと捨てたとさ。
めでたし めでたし
あーーーー!!!もったいねぇぇ!!