雑文 #205 友と話す。絵画を観る。
今日はいいことがあった。
また先週に引き続き、超オシャレ店での一日仕事だったんだけど、たまたま近くに住んでる友だちから連絡があって、誘ってみたら、遊びに来てくれた。
中学の同級生だ。気心知れてる。
そんな友だちとの会話が、久しぶりすぎて楽しくて。
休憩時間の一時間程度、ランチをしただけだが、それでもその会話はいい気分転換となった。
友だちに聞いても、やはり仲の良い友との会話は久しぶりだと感激していた。
ともに独身なので、ポンポン言い合う相手との会話に飢えていたのだ。
友だちは私の話にゲラゲラ笑い、笑いすぎて頭痛がすると言ってた…(大丈夫だろうか…)
仕事が接客で、お客さんが途切れないので、明らかに喋り疲れてる。休憩時間ぐらいは黙っていたいと思っていたが、友だちとの会話はカテゴリーが違うみたいで、全く疲れない。
疲れないどころか、リラックスする。
こんな普通なことが、感動である。
元気をもらったので、帰りの電車を途中下車して坂口恭平さんのパステル画展を観に行ってきた。
Twitterでご本人の投稿写真を観て、とても気になっていたのだ。
なんと、22時までやってるし、仕事終わりに行けるし今日は最終日だし、行くしかないと思った。
写真で見てる絵の現物がどんなものなのか、すごく知りたかったのである。
日曜夜の神田の街は死んだように静まり返っていたが、そのギャラリーにだけともしびがあり活気があった。
小さなギャラリーが、混んでいた。
そして作品は、思ったより小さかった。
すごく遠くから見ると、やはり写真のようである(写実的な絵なのです)。
でも近づくと……びっくりした。
柔らかい。
ものすごく柔く、そして優しい。
絵に近づけば近づくほど、優しいのだ。
心がふんわりする。
私はふわふわした真綿に包まれたような気分になって、ゲリラ豪雨も何のその、軽い足取りで帰途についた。
描かれていたのは空や雲。私の好きな青と白。海や緑。波や光。そこに風や夏の暑さや湿気や、懐かしさを感じる。
絵は買えないけど、私の心に入って、きれいに広がる。
観に行ってよかった。