⑮“素材の味”で体の声を聴く
私は心の状態が、
すぐに体に現れる繊細な体質です。
心配事があればおなかを壊すし、
悩むと基本、食欲がなくなります。涙
(歳を重ねて今では、あまり
悩まなくなりましたが、若い頃は
悩むと悪い妄想をしすぎて
食べられなくなり…ガリガリでした。)
少し昔の出来事を、
書いてみたいと思います。
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当時わたしは大きな仕事を任されて、
上司の期待に応えようと必死になり、
忙しすぎて体も心も疲れていました。
『もう何も考えないようにしよう…』
考えすぎると、
やはり胃の動きが悪くて
胃が固まったような?
おなかが空かない状態が
続いていました。
ある日、急に油っぽいものと
塩気のあるものが食べたくなり、
普段インスタントラーメンや、
添加物の多そうな体に悪いと
言われる食べ物なんて、
ほとんど食べない私が、
フライドポテトを食べました。
体が欲するだけあって、
その時は「おいしー♡」と、
満たされたように感じたのですが、
翌朝は何だか胃腸の調子が悪くて
食べたことを後悔しました…。
反対に、普段から野菜もキノコも
バランス良く食べているのに、
無性に野菜が食べたい時もあって。
でも炒めて味をつけたりするのでは
なく、
例えて言うならば、
茹でたりチンしただけの
ブロッコリーの味とか、
アスパラに少しだけマヨネーズを
付けて食べるとか、
キャベツの千切りにも
ドレッシングはかけない感じ。
そんな時は“素材の味”を体が欲する時
だったりします。
そんな時に、おいしい出汁を
紹介していただいたので、
大根・人参・キャベツ・椎茸などを
煮て、
食感を残したいブロッコリーは
最後にINし、
出汁の香りと大根の煮える香りで
味を想像しながら…
煮ている湯気をボーッと見つめて
“野菜を炊いている”イメージで、
味噌も塩コショウも、何もいれない
シンプルなスープを作りました。
胃が温かくなり、ホッとして緩み
“体が喜んでいる”感覚になりました。
さすがに体の調子がいい時は、
この味気ないシンプルスープは
物足りなく感じるので、
出汁に味噌を足して
温かいお味噌汁を、
ゆっくり味わったり、
調味料をいれた普通のスープを
作っています。
(体が欲していないときは、
ムリに“素材の味”に、
こだわる必要はないからです。)
いろいろ考えてしまって何となく、
物事をリセットしたくなった時も
“素材の味”を感じてみるのは
オススメですよ。
“感じる”時間は、
雑念を忘れるひとときになります。
そしてある時は“素材の味”に、
今日の気分(調味料)を
プラスしてみると、
今、体が欲する味が分かる時も
あるのです。
例えば…
ちょっぴり攻撃的な時は、
唐辛子の辛さをプラス
→何か燃えて発散する気がする。
何か疲れたな…っていう時は
酢とか塩気をプラス
→何故か元気になる。
元気な時は、
何でもおいしいから
食べたい物を作れば良し。
気分が沈んでいる日は
“素材の味”でリセット。
…と、いったように
あくまでこれは私の感覚ですが、
試していくと、
“今の自分にちょうどいい味”が、
わかってくるのです。
時々、
体の声を聴き間違える時も
あるけれど、こんな風に
素材の味や香りを感じて、
じっくりと
自分の体の声を聴く時間の余裕を
多く持ちたいものです。