海外留学に必要な英語力② - 英語コンプレックス
How are you doing, Momokichi?
南フランスのニースに豪華な別荘を持っているイタリア系のダニエルが微笑んでいる。丁寧にセットされたグレーヘアーはいつだって乱れることはなく、そして、今日も高そうなスーツとネクタイを身につけている。彼はDebt Capital Marketsという債券引受の部隊を率いるマネージング・ダイレクターだ。
ロンドンに着任したばかりで英語がヘタクソな僕は、いつだって"Fine, thank you, and you?" だって中学のNHKラジオ英会話で習ったんだもん。仁木久恵先生が言ってたし。
その時僕はちょっと浮かれていた。気分は上々、今日はナイスな気分だぜ。いつものFine, thank youじゃなくて、言い回しをたまには変えてみよう。
“I am nice!" と元気に返事した。ダニエルは爆笑して僕にこう言った。
「ももきち!そりゃあ君は素敵な人間だけど、自分でそれをいうやついないよ笑笑」
I am fineはあるけど、I am niceは言わないよね。僕は顔を真っ赤にして自分のデスクに戻っていった。
こんな僕でも今ではTOEIC955点、TOEFL100点以上である。恐れずに恥をかくこと。英語でもなんでも、これが非常に大事である。悔しさがバネになるからだ。若者よ、恐れずにドンドン恥をかきましょう。
まだまだある英語コンプレックスの小話はまた今度。
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