MITで学ぶ「これぞMBA」
Pozen教授は、元ハーバード教授、フィデリティインベストメント社長、MFSインベストメント会長、ブルッキングス研究所シニアフェローなど、華やかなキャリアを持っているアメリカ金融界のエグゼクティブだ。
彼の教える授業は、まさに「これぞMBA」である。思いつくポイントを3つ。まず、豊富な実例や経験に裏打ちされている。自らが書きおこしたHarvard case studyを多用、また、自身の人脈を活用したゲストセッションも数多く行われる。
次に、極めて論理的に授業が構成されている。事前リーディングの分量、宿題、レクチャー、ケース、ゲストセッション、最終試験の難易度。これらの配分やコンビネーションが熟慮の上で最適化されているのだ。そして毎回の授業の最後にはToday’s take awayが示される。
3点目は学生との関係づくりである。学生とのプライベートなコミュニケーションも意識しており、希望制の教授とのランチ会では今後の人生の指針の立て方を相談したこともある。
素晴らしいことばかり書いたが、僕のような典型的日本人留学生には苦痛な点もある。大人しい学生には容赦のないCold call(教授から当てられてしゃべらされる)が連発されるのだ。僕は途中から毎回手を挙げて発言するようになったのでCold callを受けなくなっていったが、振り返ってみれば事前勉強の良いインセンティブになっていたと思う。
僕が受けたコースはStrategic management in financial institutionsと、Corporate Boardだ。Pozen先生の授業の内容についてはまた次の機会に。
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