今日はガロに因んだ劇画の日。東京OP開催予定日でもあったが。
東京OP開会式だったはずの今日は、劇画の日だ。1964年7月24日にガロが創刊したことからそうなったようだ。
ラーメン界に次郎インスパイア系と称される一群があるように、サブカル漫画界にもガロインスパイア系雑誌がかつてたくさんあり、私はそれらを通してしかガロ的なるものに触れえなかった。
後継誌とされるアックスは、現在でも発刊されており、これは私も何冊か読んできた。
ガロと縁の深かった赤瀬川原平さんが亡くなった後の追悼号は、アックスならではの執筆陣、またガロ時代の赤瀬川さんの漫画の再掲ありでさすがの誌面だった。
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1964年の創刊自体、白土三平さんという大作家が連載の柱と成り得たからこそ成立したにせよ、ほどなくして「原稿料ゼロ」となってもガロに載ることを夢見る漫画家が引きも切らなかったというのは、そこが表現者にとっていかに特異なステージだったかを物語るエピソードだ。
80年代にガロでデビューし、幅広い活動を続ける特殊漫画家・根本敬は
「ガロってのは全国のキチガイの集まりでキチガイが集まる率が日本で一番高い雑誌だったと思う」(Wikipedia)
と根本敬らしい表現で、ガロの独創性を語っている。
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その初期には、白土三平、水木しげる、つげ義春、池上遼一、永島慎二というお歴々を輩出した異能の雑誌・ガロ。
創業者の長井勝一氏の没後、様々な内紛が続き多くの怨嗟渦巻く側面もあるようだが、アックスの刊行が続いてくれたら一読者としては嬉しい。
そして福満しげゆきや逆柱いみりのような魅力的な作家を、アックスからこれからも、世に輩出し続けて欲しいと願う。