怒る人ときょとん顔の人。
梅雨が始まって長雨が止まず、
湿度の高い中でもマスクをはずをせず、
イライラした人が増えている気がする。
先日も駅員さんに突っかかって、だんだんエスカレートしていく人がいた。
その現場に限らず、最寄り駅でも見るし、新宿駅や東京駅でも見た。
男に限らず、怒り狂っているのが女の場合も、もちろんある。
居丈高に権利を主張したり謝罪を求めたりしている人を見ると、
後から飛び掛かって黙らせたい、とか邪なことを考える。
そんな風に考えている時の自分が構内の鏡に映っていたが、
熊のプーのような目をした可憐な中年天使にしか見えず、
改めて外見から内面は視通せないものだと思った。
いわゆる、振り上げた拳の下ろしどころを見失って、
自分のコトバにエスカレートしていくタイプの人は手に負えない。
しかし公共の場で店員さんや駅員さんに大声を出す人は
たいていそんな感じだ。
怒りだす者の周りの人たちは、みな困惑し迷惑に思っているが、
そうした時のベターな対象法は、見てみぬフリなのだろうか。
正義漢ぶって疑問を呈しているわけじゃなく、
関わろうとすること自体が火に油なのだとしたら、
結局、静観が鎮火への最善策なのかな、とも思えるということだ。
私だっていつ、怒りだす側にならないとも限らない。
熊のプーのような目をしたままで、
「ここには敵はいないよ」
って感じで、人に道を譲りながら駅や町を歩きたい。
イライラした空気は執拗に人をつけ狙う。
呑まれないように、気をつけたい。