酔えない夜にクラブで
日を跨ぐ時間帯のクラブは世界で一番欲に塗れている空間だと思う。友人に連れられて向かった大阪のクラブBAMBIには終電を過ぎている時間帯だというのに多くの人が列を成していた。むしろ行く当ての無い人が行き着く先の一つがクラブであるから、それは至極当然のことだったのかもしれない。並んでいる間にも、入場するまでもなく列の中同士で声を掛け合ってネオン街に消えていく男女を数組見かけた。なんと欲求に忠実なのだろう。
三十分ほど経ってやっとのことで入場料を強面のスタッフに支払い、右手に紙製