日記:私は好きで君は嫌いで
半月を経て少し太ってしまった月が、なんだか空に浮かぶオムレツみたいで可愛い。
近頃は新しく出た春野さんのアルバムを糧に生きている。個人的には「Kidding Me」と「Wavelet」が好きだ。彼の曲はYoutubeにいくらか載っているはずなので、よければ聞いてみてほしい。
ところで、比喩ではなく本当に死んでしまいそうな暑い日が相も変わらず続いているけれど、夜になると秋の気配がちらほらあって、もうそんな時期かと思う。この前やっと梅雨が明けたかと思えば、もう夏が終わりそう、時の流れは本当に速い。
きっと死ぬまでこんな感じなんだろう、間際になって「あ、もうそんな年か」って。
ここ数日手を焼いていた作業がようやくひと段落ついて、何かご褒美を買うことにした。買い出し中に目に留まったチョコミント味のアイスを買い物カゴに放り込む。
そう、何を隠そう私はチョコミン党の一員なのだ。けれど世の中にはチョコミントを嫌う人間がわんさかいる。いや、’わんさか’は盛った、好きな人と嫌いな人で体感半々くらいか。
二人に一人、あの味を嫌いな人達は決まってこう言う。「あんなの歯磨き粉じゃないか。」彼らの言い分は正しい、ぐうの音も出ない。なんなら私もそう思いながら食べている。
それがいいんじゃないか。
おいしいじゃん歯磨き粉味。ねぇ(?)
セロリやパクチーが人を選ぶようように、チョコミン党員とその他が分かり合える日はきっと、いつまでたっても来ないのだろう。
いいのだそれで。世界は往々にしてそういうものである。自分が好きなものだけを愛していけばいいのだ。無理に好きじゃないものを好きになる努力をする時間があるのなら、好きなものに対する愛を深めたほうがいい。時間は限られている。
ちなみに、斯く言う私はパクチーが大の苦手である。東南アジアの某国に一か月近く滞在したとき、あれが毎日毎食登場して死ぬかと思った。「だってあんなのカメムシじゃないか。」
もしこれを読む人の中に、パクチー党(勝手に設立した)の人がいたら申し訳ない。
でも許してほしい。世界はそんなもんなのだから。
そういえば、部屋に彩りが足りない!と思って一週間近く前に百円ショップで買った観葉植物を、最近やっと大きな鉢に移し替えた。順調に育ってくれよと思いながら日々観察している。大きくなるまでにどれほどかかるのだろうか。不器用な私とワンコインのちいさな植物、共同生活がうまくいくといいのだけれど。