舞台だからこそ/のど自慢に泣く、やっぱりこの世は皆の舞台
ひさしぶりに日曜昼にNHKのど自慢を観た。
観たらやっぱり涙腺に来た。
なんだほんとに全くもぉ。
仕事しながら横目で観ていた。
音だけ聞いていてもツッコミどころしかない。
情報量が半端ない。
気付けば「ナナメ」な観方が「マジ」になる。
今日の「思わず(横目から正面なって)観た」きっかけは
福山雅治の『HELLO』を歌ったニーサンだった。
「両親を驚かせたくて出場」「ウォーキングしながら歌っています」
何それ選曲その蠢き。恋が走り出したら君が止まらない。
続いてはドリカムを歌う女性の登場だ。
「数年前までバンドのボーカル。孫の誕生日に歌のプレゼント」
元バスガイド。『晴れたらいいね』。わー! もー! わー!
その幾つか後には「妻の笑顔がみたくて」出場したという方も登場をした。
直太朗の『さくら(独唱)』、
エモい歌をエモく歌う。
この歌は旅芝居の舞踊ショーで踊られるとめっちゃ「自己陶酔song」の印象なのだが、でも、彼の歌は真摯で、奥様にとてもめっちゃ届いた!
司会のアナウンサーの「笑顔になってるかな?!」でカメラが抜くと、
「奥様泣いてるじゃないですか!」、うれし涙!
結婚をしたばかりだという女性が、
「歌詞に共感して選曲した」という愛内里菜の歌もなんだかよくて。
この歌手の某歌たちに振付したのは我が古い付き合いのクラブジャズダンサーやねんでとかは関係なくて。
(あ、近いうちにひさびさに観られることになり嬉しくて。笑)
気付いたらばぁーっと涙が出てた。昼日中(ひなか)から全くもぉ。
よくこのnoteで私は「泣いた」とか「涙が出た」とか書きがちである。
でもね、普段(だけ)を知る人からしたらそう全くじゃない、全然泣かない。泣かないが笑う、いろんな意味でいろいろ笑う。怒っても笑う。
だから誤解されたりも多いかもだし、より誤解を招いているかも? とも笑ったりもする(笑)
直接目の前で観る魅せられるそれに「泣く」のは傍観者のそれのようで失礼でないか? つまりはぞっこんハマれておらず、だから涙が出るのか自己満足自己陶酔じゃね?とか、それこそ理論的に考えてしまったりもして、
いや、それもただの理屈でしかなく、まあなんとカワイゲ皆無損しかない(笑)
でも、でも、ね。
テレビの向こう側、誰だか名前も知らない人の舞台
ブラウン管越しに会う、そうでしか会えない皆の舞台は
あまりに生に溢れていて、トホホだったりすれどもめっちゃキラキラで、唯一無二で。
決して「THE 美」「THE 究極」じゃなくだけじゃなく、
マジでガチな「私の舞台」だからこそ、心から愛しく、泣く、笑う、他人事じゃなく。
芸術的だとか、おすすめの褒められるものだとかとは、たぶん違う。
嫌な言い方をすれば「痛い」だの「キモい」だのと心無い言葉で評価されたり言われたりするようなものもあるかもしれないし、それがなに?
誰かに届ける届けたい「私の舞台」は、誰かにみせるための「舞台」だから私たちに力をくれる。
めちゃめちゃツッコミを入れはすれども、決して茶化しではなく、ぐっとくる。
知らない誰かの舞台が、知らない誰かの生きる力となる。そうして皆で生きてゆく。
家族とか絆とかふれあいとか「皆で」とかの言葉が得意じゃない。
つい「嘘臭ぇなー」といつも思う。
いや、己も書くけど、めっちゃ書くけど「だから」書くけど、思っている。
笑顔とか皆とか一緒にとかもなんか気持ち悪いし、
言葉たらず、いや、ただ単に性格がひねくれているのだ、と、自己嫌悪と共にじたばたする。
でも、だから、だから、願う訳じゃないかな多くの人が、とも思ったりして。
人間ってうつくしくない。色々不格好で不完全。だから、こんなにうつくしい。
思わされる、信じさせ(?)られるような気になり、嬉しくなる。
タクシー運転手のおっちゃんが歌った『北酒場』も最強だった。
よくみてみるとあの歌詞絶対に色々アウトな細川たかしのご機嫌number。
すべて吹っ飛ばす御陽気メロディーの力はすごすぎる。
あかんけどあかんねんけどめっちゃええ。皆、なんてええ表情(かお)なんや。
本日のゲスト、演歌兄弟(笑)と水森さんも、よかったなあ。
全出場者に対し、真摯に向き合い、楽しんでいるように見え、グッと来た。
ゲスト歌手が一般出場者をみる時の態度や反応、表情って人間性が出ますよよねえ。
どれだけ作り笑顔やきれいぶっていても言動の端々から性格やナカミが滲み出る(笑)
舞台と人生。舞台は人生。
泣くのが泣くなんてことが失礼にあたったらごめん。
他者の人生を安全な位置から傍観者のようにみているから泣けるか笑えるんか。
どれだけ大義名分や綺麗事を並べようとそうなっているかも、なら、ほんまにごめん。
そんなこともまだ、また、考えてゆきながら、でもでも、人間に向き合いたい、「人間」に会いたい見たいな
そして、全ての「私の舞台」力をもらったひとりとして、もらうひとりとして私も、また、
誰かの力となれるよう、日々まいにちを重ねてゆきます。
みんな最高、私は最高、やっぱりこの世は舞台で人は皆役者やと思うねん。
*
昨年秋に書いた、大好きな場所たちで思う同じ話。
だから、やはり、劇場が人が、好きなのです。
*
NHKのど自慢が好きすぎる、という過去記事。いくつか、いくつも(笑)
あと、すごーい前のも。
どんだけ好きやねん(笑)
◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。
大阪の物書き、中村桃子と申します。
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。
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簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。パソコンからみていただくと右上に連絡用のメールフォーム✉も設置しました。
現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。
と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての話。
2023、復活。先日、新作が出ました🆕
以下は、過去のものから、お気に入りを2つ。
旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
あ、小道具の文とかも(笑)やってました。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中
(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)
あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。
皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。