赤橙黄緑青藍紫 ビールとフルカラーと二元論

赤いビールをもらったすこしまえ。
赤い糸という名のクラフトビールで「綺麗な名前やあ」と思いながらグラスに注いだら艶っぽい赤で「わあー!」と一人で騒いだ。
赤は人間の食欲を刺激するんだろうか。
わからない。けれど少なくともテンションは刺激する。
 
青いビールも知ってる。
北海道の缶ビールだった。
流氷をイメージしてつくられた商品とのことだが
グラスに注ぐと、え、青、青かな、
ほんとうに雪が溶けて土とかいろいろと混じって
流れ出すようなとろっとどろっとした色で「うおう」。
おもしろがって洒落をわかって下さりそうな方に話したり渡したりしたら「青は人間の食欲を最も刺激しない色なんだよ」とか言われて「でも映えますよ映えます」なんてどうでもいい返ししか出来なかった。
関東の中華チェーンでお馴染み店名そのままの商品「福しんサワー」を知ったのもここから。あれは逆にびびるほど青い。美味いですね。
 
ビールが金色黄金色だなんて誰が決めた。

読もうと思って買うたわけじゃないが人から渡された吉田豪の本（聞く力）にニヤリとなるふふふとなる「お」とか「わー」とかなる。
 
「世の中は白黒じゃなくフルカラーだ」
 
いわく例えばTwitterじゃなかったXなどの傾向で世の中を「敵と味方」「善と悪」「白と黒」の二つに分類するようになったことやひとやものも増えたが、からの、それ。

「どんな人間も善悪の二元論で語れるわけがないのだ」

「ぜったいに❌️」なことは、いや、ことが、あるからこそ。
 
赤橙黄緑青藍紫。
 

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構成作家/ライター/エッセイスト、
momoこと中村桃子（桃花舞台）と申します。
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