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革命への一歩 #瀧本宿題

「2020年6月30日にまたここで会おう」全文無料公開を読む。

最後の第6檄を読み進めるうちに、悲しい気持ちが押し寄せる。これだけ日本の未来を渇望していた人が、なぜ病に倒れ、死ななければならなかったのだろう。どんな気持ちで、最後の日を迎えたのだろう。

まさか、この講義をしているとき、瀧本さんはその日を迎えられず、自分が死ぬなんて考えもつかなかっただろう。

多くの教養と、経験に裏付けされた知識、そしてそれを伝えなければならないという情熱が燃え上がっていることを文面から感じられるだけに、無念のという言葉では言い表せない。

しかし、この講義を読み返していると、ひとつのことに気づく。

2012年、瀧本さんなど知ることもない、日本の問題になんてこれっぽちも興味がなかった就職したばかりの自分が、8年後ネットの合間を漂い流れてきたこの講義に目を止め、その内容に感動している。

これって、瀧本さんが望んでいたことなのではないだろうか。

著作物が売れることに、まったくもって興味が無いとおっしゃっていた瀧本さんの本当の願いは、自分の著作物を読んだ人間が変わって、大小問わず日本を世界を良くするための革命を起こすことだったのだろう(勝手で短絡的な解釈かもしれないけれど)。

瀧本さんが死んだ後もなおネットにおいて記述され、拡散され、日本の未来について興味がなかった人間を動かそうとしている。

(今のところ)永遠に生きることができない人間が、自分の思想を残し続ける唯一の方法は、他人に伝え続けてもらうことだから、この願いは果たされていると考えると、救われるような気もする。見当違いだろうか。


さて、瀧本さんがおっしゃっているように、感動しているだけでは意味がない。

自分にできることはなんだろう。

瀧本さん曰く

一般的にいえば、30ぐらいになったら自分の人生のチップをどのへんに置けばいいかって、見えているはずですよね? もし見えてないとしたらヤバいですよ、ってことですかね。それを先に決めることをおすすめします。
今日はあまり「革命」という言葉は使いませんでしたけど、ほんとはもっともっと、みなさんの中に革命志向の人間が増えたほうがいいんですよ。

とのことだった。

とりあえず、30代になった自分は、臨床工学技士の未来にベットすることは決めたから、あとはそこにどんな革命を起こすことができるか、理想的な未来を考えることからはじめよう。

政治家や官僚などには手も届かないほど末端ではあるけれど、まずは手の届く範囲から行動し、レバレッジを効かせてベットしていく。それしか方法はない。

とりあえず、今日できることをと思い、このnoteを書く。革命への一歩としては、小さすぎるだろうか。

そんなことはない、はずだ。

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