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人の祈りと自然が教えてくれるもの[2024.11.03]

大阪府の南部、和泉市にある槇尾山[施福寺]を参拝しました。
施福寺は、西国三十三所の4番札所で、いちばんの難所といわれているお寺です。

参拝と言ってもお寺は山の頂上にあり、先人により積み上げられた石段をふもとから30分~40分ほどかけて歩かなければなりません。ここだけは、歩くよりほかに頂上へ行く手立てはなくて、ほぼ登山の勢いで登ります。インドア派にとってはなかなかハードな試練です。

今回で4度目の登拝。

昨日の雨で、山道の脇を流れる川の水量は増し、せせらぎはいつもより激しく音を立てています。その中にいると、ふしぎなことに静寂に包まれたような感覚になります。[空]なのか、[無我]なのか、自然の力に身を任せている安心感があります。

木々に覆われた山道は日陰を作り、冷たい風が心地よく吹き抜けていきます。見上げた空から木漏れ日がキラキラと落ちてくる。疲れているはずなのに自然の美しさや恵みをいっぱい感じて清々しい気持ちでいられます。

初めて登ったときは、歩いても歩いてもゴールにたどり着けず、石段を上る足が重くて、山のうっそうとした気配に不安を覚えたものでしたが、回を重ねて、ゴールまでの距離がイメージできると気持ちにも余裕ができてきます。
景色や実態は何も変わっていないはずなのに。

新しいことに挑むのは、不安もあり勇気のいることですが、一歩踏み出せると2回目、3回目と積み上げるごとに、ちがう景色が見えてくるものだとあらためて思いました。新しいことを怖がらずにどんどんやってみたい。

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