日常の一部になるカフェ
前回福山を訪れた際、しばらく行く用事はないだろうと思っていた。
まさか、その1ヶ月後に行くことになるなんて…。
お目当ての映画が、近場では福山でしか見られなかったのだ。
折角だから、どこか福山駅周辺のカフェに寄ろうと思った。それならばあそこに、と思ったのが、今回訪れた「純喫茶 ルナ」だ。
noteには書かなかったけれど、前回ふくやま美術館に行った際にも、このルナに寄っている。けれど色々と下調べ不足で、2回目の来訪ならばもっと楽しめるんじゃないか、と思っていたのだ。
そんなわけで、今回ルナを訪れる前に、よくメニューを調べてきた。
そして、何となく頼みたいメニューを決めた。お目当ては、ワッフルだ。そしてセットのホットコーヒー。
しかし…。外は暑い。店の前に出された看板には、かき氷の文字。これはゆらぐぞ…。
店に入ると、地下の部屋に案内された。席について、改めてメニュー表を見てみる。
ああ、冷たいかき氷が私を誘う…。やはりかき氷を頼もうか?それとも予定通りワッフルか…?
悩みに悩んだ末、私が出した答えは、
「ブルーベリーワッフルセット、飲み物はブレンドコーヒーでお願いします」
ずっと食べたかったワッフルかつ、冷たいアイスがのっているという、いい感じの折衷案。
甘くてほこほことした、ワッフルのいい香り。間にちょこんと挟まっているアイスも可愛らしい。
ブレンドコーヒーは、苦味が控えめであっさりとしている。ミルクを入れなくとも、まろやかだ。
ワッフルも食べてみる。
卵の柔らかな甘さが、口の中で広がる。なんだか懐かしい!端っこがサクサクしていて、アイスやブルーベリーによってふやけていく中心と、食感の違いが面白い。
ワッフルの熱で溶けていくアイスは、しゃりしゃり系なのに、しっかり甘いものだった。それがワッフルの優しい甘味と交わっていく。幸せ〜…!
美味しい美味しい、ともの凄いスピードで食しつつ、あたりを見渡す。
そして気づく。このカフェ、人間観察が面白い…!
今まで私が行ったカフェは、静かな店が多かった。そもそも1人で訪れているお客さんが多く、店内のBGMも、ゆったり系。
しかしルナは違う。まず店内でかかっているのは、ゴリゴリの洋楽ロックだ。そしてお客さんは、1人で来ている人から、4人くらいで来ている人まで様々。
コーヒーを全て飲み干し、何をするでもなくまったりと椅子に座るおじさんや、トークに勤しむおしゃれなご婦人たち。そういえば、以前ここを訪れた時、隣にいたのは初々しい高校生カップルだった。
おじさんから学生アルバイトさんまで、色んな年代の店員さんが集う厨房からは、元気な笑い声が聞こえてくる。お客さんが多めで、きっと忙しいだろうに、何だかとても楽しそうだ。
カフェに多く用いられることはない、「活気」という言葉が浮かぶ。まさに活気のあるカフェだ。
今まで行ったカフェでよく思っていたのは、「日常から切り離されたカフェ」。一方で、ルナは何だか「日常の一部分」って感じだ。誰かの日常の一コマに、ルナがある。
映画の予定もあるので、少々足早にカフェを後にした。もっと時間に余裕を持って行けばよかったな、と後になって思う。
1人が寂しくなって、誰かの日常に触れてみたくなったら、またルナに行けばいい。幸せな活気とともに、人のぬくもりをチャージできるはず。
あと、食べたいメニューがたくさんある…!それこそかき氷とか、パフェ(以前コーヒーゼリーパフェを食べた。ソフトクリームたっぷり!)、ワッフルの他の味とか、何度も通って制覇したい!
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