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心身を整える:サポテカのシャーマニズムを学ぶ

先週、自分を整える必要があると感じ、テマスカルに行ってきました。テマスカルはサウナのように蒸気で体を温める蒸し風呂ですが、一般的なサウナとは異なり、血行を良くすることが目的ではなく、心身の浄化を目的とした先住民による伝統的な儀式です。これはシャーマンまたはテマスカレロによって行われます。この儀式の起源は、戦争に行く前と帰ってきた後の兵士たちを清めるものだったとされています。

儀式を始める前に、まずコパルという木の樹脂を焚き、その煙でお清めをします。狭い窯に水着、裸、またはタオルなどを巻いて入り、温めた石に水をかけて蒸気を発生させます。その間、シャーマンまたはテマスカレロがルーダというハーブで参加者を清めます。さらに、ご先祖様へのお祈りも行います。効能としては、皮膚の状態の改善やうつ症状の緩和、デトックス効果があると言われています。

テマスカルを体験するのはこれが3回目になります。1回目はOaxaca中心部で、2回目はサポテカの機織り職人さんが多く住むTeotitlan del Valleへ行ってきました。3回とも全て蒸し風呂の中でお清めをすることは共通していますが、1回目は伝統的なスパという感じでした。2回目はカカオを全身に塗りたくり、薬草が敷かれた窯に入ったので、着用していた水着に色と臭いが付いてしまい、洗っても取れなかったため、処分したことを覚えています。また翌日になってひどく下したので、この時はお肌も内蔵も浄化された感覚でした。

今回体験したものは、今までの中で一番スピリチュアルで、より自己の内面を浄化することに重きを置いたものでした。約2時間の儀式中、大声で自分の名前を発したり、陶器の笛を吹いたり、叶えたい夢や望みを声に出したり…。あっという間の2時間でした。

私は、メキシコ人にもあまり知られていないメキシコのハーブティーを日常的に飲んでいたり、セージ、パロサント、コパルなどで部屋を浄化しているので、儀式中にそのことをテマスカレロの女性に話していました。それが理由なのかは分かりませんが、彼女の先生であるシャーマンが、月二回シャーマニズムについて教えているから参加しないかと誘われたので、早速行ってきました。

今回のクラスで学んだことは哲学的かつ実践的でした。ビニール袋に水を入れ、その袋に鉛筆を刺したり、膨らませた風船に針を刺してみたり、卵をテーブルの上に立たせてみたり…。

これらは「Para hacer lo ordinario extraordinario(日常を非日常にする)」ことの例えです。そしてそれを行うためにはバランスが必要だという事。これは全てのことに通じるのではないでしょうか。この他に、卵を使って良くないエナジーを取り除く方法などを学びました。来週はサポテカの雨の神、Cocijoのお祭りがあるので参加してきます。

この場所は約半年前に、日本のテレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」に取材されたそうです。もしご覧になった方がいらっしゃったら、感想を教えてください。

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