思春期:「やっと、この子の母になれた」と実感した
娘が中2になって、
いつも不機嫌になりました。
気に入らないことがあると、
鬼のような顔で、
舌打ちをしたり、
「てめぇら、それでも親か」
「うるせー!黙れ」
などと暴言を吐くようになりました。
こらえきれず私が泣くと、
自室に戻っていく。
そんな日々でした。
やんちゃで手のかかる兄2人がいる。
娘は、小さい頃からがんばりやで
何ごともよくでき、
性格も明るくて
家族のムードメーカー。
困ることのない子だった。
兄が怒られている時も、
私達が夫婦ケンカをした時も、
娘が家族の雰囲気を変えてくれた。
夫は、
この子は天使だ
と、とても可愛がっていた。
娘は勉強もよくでき、
部活でも活躍し、
自慢の娘。
頑張ってる娘に
ご褒美をあげたくて、
時々い言う「欲しい」というものは
できるだけプレゼントした。
娘は笑顔でお礼を言ってくれた。
娘はいつも明るく、
学校でのつらいことも話さない子だった。
そんな子が。。。
お前のせいだ
私がこんなになったのは、
お前らのせいだなど
鬼のような形相で責め立ててくる。
そんな時は、辛くて、悲しくて、
逃げたくなってしまう。
でも、逃げないと決めました。
娘を諦めない。
娘の前では泣かない。
私が娘の前で泣いていたのは、
娘に、私の辛さを感じて欲しい、
そうだからだと気づいたから。
娘はきっと泣きたいんだ。
私が泣いたら、
娘は、また、泣けない。
娘は小さな頃から、
泣かない子だった。
手のかかる兄たちで精一杯で、
娘の気持ちに気が付くことができなかった。
娘は、不安や悲しさ、苦しさを
抑えていた。
ひとりでその気持ちと
戦っていたんだ。
ずっと泣きたかったんだ。
きっと、私のところで泣きたかったんだ。
私が泣くのは、
ここでだけ。
ここでは泣いていいですよね。
二度と、娘の前では、
泣きません。
暴言の内容には意味はない。
その暴言を吐かずにはいられない、
その「感情」だけを受け止める。
そう教えてもらい、
やってみた。
感情は、大切に受け止めて、
少し離れた棚に置いておく。
そんなイメージ。
そうやって、娘の激しい感情を
何度も何度も受けめた。
ある日、娘は変わった。
ある日を堺に、
娘が他愛もない話をするようになった。
いつも笑顔じゃなくなった。
怒ったり泣いたり、
愚痴ったり、
甘えてくるようになった。
小さい子どものように。
そして、感情を出すようになったので
つらい時には気づくことが
できるようになり、
親としての自信がつきました。
この子は小さい時から、
長い間、
自分の感情を出せずにいたんだ。
出したらいけないと思っていたんだ。
どんなに不安でどんなに心細かったんだろう。
これからは、
どんな感情も、
お母さんが受け止めるからね。
いつでも、ぶつけておいで。
※これは、複数の方のお話しからモモが創作したフィクションです。
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