アップルパイを食べると幸せな気分なる ‐【ジェイン・オースティン 】
晩秋を迎え、クリスマスの12月が近づいてきました。冬時間になり、時計の針が1時間前倒しになったので、日が暮れるのがさらに早くなり、夕方4時くらいから暗くなり始めます!こうなってくると、自然と家の中で過ごす時間が増えてきます。
昨晩は、アップルパイを焼きました。
数週間前に手に入れたりんごを冷暗所で保管していますが、緑色だったクッキングアップルがほんのりと黄色味を帯びてきました。まだ酸味は十分あります。甘酸っぱくて美味しいアップルパイ🥧が出来上がりました。
ジェーン・オースティンとアップルパイ
りんごは、古くよりイングランドの修道院や果樹園で栽培されていた果物で、お酒に加工されたり、料理やお菓子に使われてきた食材である。
ジェインが暮らしていたリージェンシー時代には、どんなりんごを食べていたのだろう?
果樹園で育てられていた1700~1800年前半のりんごを見ると、比較的実が小さいような気がするが、りんごが栽培されて食べられていた事は確かである。ジェイン達が住んでいたチョートン村のコテージは、今私たちが見る敷地より広大な庭で、家庭菜園もあった。りんごの木も育てられていたかもしれない。
ジェインが姉のカサンドラに宛てた手紙には、こう記されている。
" 新しい料理人にはとても満足している。美味しいアップルパイは家庭内に幸せをもたらしますね。"
オースティン家が住んでいたチョートン・コテージは、かつてコーチング・イン(宿屋)だったため、別棟にベイクハウスが備わってた。料理人は、早朝にオーブンに薪をくべて十分に庫内を温めてから、パンを焼いた。その後、庫内に残っている熱を利用してパイやバンズを焼く。最後にカスタードやビスケットを焼いた。*¹
*¹P167 Julienne Gehrer Dining with Jane Austen
またチョートン・コテージのキッチンには、ちょうどジェーンが生まれた頃から普及し始めた鉄製のレンジ(調理器具)があった。レンジには小さなオーブンが備わっているので、そこでパイを焼くことも出来ただろう。
クッキングアップルでアップルパイを作る
では、今回私が作ったアップルパイの記録です。
使ったりんごは2種。エドワード7世とアーサー・ターナー。
どちらも1900年代初頭に生まれた、大ぶりなりんご。
エドワード7世
エドワード7世 1908 Late Keeping Cooker
料理、ソース用
ブラムリーにような大き目で黄緑色のりんご。10月中旬に収穫する。最長5カ月間保存できる。
酸味が強く、サクッとした食感。
天候の変化や害虫に強く育てやすいので人気がある。お屋敷の果樹園で何度か見かけました。
アーサー・ターナー
アーサー・ターナー 1912 Summer Cooker
料理、ソース用
大き目のりんご。円錐型、黄緑~黄色っぽく、ほんのり赤みがある。9月末から10月に収穫する。最長4カ月保存できる。現在(10月下旬)は、収穫から時間が経っているせいか酸味は少なく、ほんのりと甘みがある。さくっとした食感。
【アップルパイにした感想】
どちらもサクサクとした食感のりんご。バターと砂糖、シナモンを加えてプライパンで加熱。火を通しても煮崩れない。(アーサー・ターナーの方が煮崩れやすい?)
ショートクラストペイストリーをパイ皿に敷いてから、フィリングを詰めて、オーブンで30から40分焼成する。
焼き上がってみると、一部りんごが溶けている。
エドワード7世の方は酸味が残っており、アップルパイに向いている。形はある程度残っていて歯ごたえもあり。
アーサー・ターナーは、甘みが強く酸味はあまりない。風味がよく上品な香りがする。加熱すると溶けやすいようである。
二つのりんごを合わせて料理することによって、風味が増して美味しく出来上がった。
ブラムリーで作るアップルパイも大好きだけれど、他のりんごで作ってもそれはそれで美味しい。
やっぱり、アップルパイは人を幸せにする食べ物だと思う。
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