山口もも

英国在住のライターです。 好きなトピックは、英国の伝統菓子、キッチン、チューダー朝、ジ…

山口もも

英国在住のライターです。 好きなトピックは、英国の伝統菓子、キッチン、チューダー朝、ジョージ王朝、ジェーンオースティン。 エコ、サステナブルな食品や生活に興味があります🌳

マガジン

  • 英国のイースター

    春の到来とお祝いするイースターについて。 昔から伝わる風習や現在の様子をまとめていきます。

  • クリームティーが好き

    イギリスのお菓子スコーンとそれを楽しむクリームティーにまつわるお話。

  • エコ サスティナブルなお話

    プラスチックフリー、サスティナブルな生活を心がける中で気づいたことを書き留めていきたいと思います。

  • シェイクスピアが好き

    劇作家ウィリアム・シェイクスピアについての記事をまとめました。 シェイクスピア初心者の私が少しずつ学んでいく過程を書き記していこうと思います。

  • 旅に出よう!【スコットランド編】

    イギリスのイングランド在住21年目! 素敵な土地へ旅した記録を残していきたいと思います。 みなさんとおすすめ情報も交換できると嬉しいです。

最近の記事

  • 固定された記事

スコーンについて語る【歴史編】

イギリス発祥の「スコーン」というお菓子。 20年ぐらい前、私がイギリスに行こう! と、思ったきっかけの一つが、本場のスコーンとクロテッドクリームを食べてみたかったから。 日本に住んでいたころからイギリス菓子の本を何冊か愛読していて、その魅力は深まるばかり。当時、ケンタッキー・フライドチキンに「ビスケット」というものがあって、見た目はそれが一番「スコーン」に近そうでした。 しかし、本当はどんなものであるのか? 謎のままでした。 海外に住んでお菓子をリサーチしたいとずっ

    • 【イギリスのお菓子】ドーセット・アップルケーキ

      イギリスでは家庭で作るりんごのお菓子がいくつかある。 その一つが、アップルケーキ。 りんごの利用法 中世イングランドでは、修道院にある果樹園で「お酒の原料」としてりんごを栽培していた。さらにりんごは冷暗所に冬まで保存したり、スライスしてドライフルーツにして長期保存できる便利な食べ物だった。 ヴィクトリア朝になって砂糖が手に入りやすくなると、お屋敷での晩餐会ではデザートにりんごの蒸しプディングや煮詰めて固めたゼリーのお菓子が人気となる。 そして、さらに進化したお菓子が

      • 【イギリスのお菓子】自家製ルバーブでクランブルを作る。調理用りんごブラムリー。

        8月下旬、ルバーブを収穫する ルバーブは好きですか? フキが巨大化したような植物で、茎の部分を加熱調理します。強い酸味を活かして、砂糖を加えてお菓子にしたりジャムにする。 イングランドの気候に適しているようで、家庭栽培するのも簡単。 庭に植えておけば、ルバーブが初夏から夏までたくさん採れる。肥料無し、手入れ無しで、ぐんぐん成長する。 葉っぱにシュウ酸が含まれているので、あまり触らないように手袋をしてから、茎の根元の部分から引き抜くようにルバーブを収穫する。 茎の部

        • イギリスのりんご事情 / ブラムリーズ・シードリングについて/ りんごのお菓子

          今、人気のあるりんご 英国のスーパーマーケットに並ぶ品種は、顧客が気に入った味を繰り返し購入できるように、同じ商品が一年中流通している。生で食べる場合、丸かじり。皮をむく人はあまりいない。持ち運びが便利なので、お弁当のおやつとして食べることも多い。 イギリスで暮らしてみて思ったのは、丸かじりしやすく片手で持ちやすい大きさ、皮が薄めで食べやすい、甘みと酸味がバランスよくあるりんごが人気のようだ。 英国のりんごは、秋に収穫して6月ぐらいまで冷蔵できるが一年中流通させることは現代

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        スコーンについて語る【歴史編】

        • 【イギリスのお菓子】ドーセット・アップルケーキ

        • 【イギリスのお菓子】自家製ルバーブでクランブルを作る。調理用りんごブラムリー。

        • イギリスのりんご事情 / ブラムリーズ・シードリングについて/ りんごのお菓子

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          9本
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          3本
        • 旅に出よう!【スコットランド編】
          5本
        • 旅に出よう! 【デボン編】
          3本

        記事

          【フランス】ノルマンディー地方の旅 / モン・サン・ミッシェル

          話は2019年に戻る。 私はフランスのノルマンディー地方へ旅行に出かけた。イギリスの歴史に興味を持ち始めてから、ノルマンディー地方は気になる場所だ。 イギリスの王朝は、ウィリアム1世が即位したノルマン王朝から始まり、現在の君主チャールズ3世まで引き継がれている。フランス北部を公領に持つノルマンディー公爵ウィリアム(仏名ギヨーム)は、王権奪取のためにイングランドへ進攻。迎え撃つハロルド2世にヘイスティングスの戦いで勝利して、イギリス王ウィリアム1世として即位した。 この時の

          【フランス】ノルマンディー地方の旅 / モン・サン・ミッシェル

          【ロンドンへ行こう!】ナショナル・ポートレート・ギャラリー/英国君主の肖像画を鑑賞する

          私は、博物館や美術館へ行くのが好きです。 イギリスに住んでいて良かったと思うことの一つは、歴史的建造物、芸術作品に気軽に触れられること。ナショナル・トラストやイングリッシュ・ヘリテージ、その他のチャリティー団体が管理運営するお屋敷やガーデンが沢山あります。この利点を生かして、私はイギリス国内にある歴史的建造物とガーデンを訪れるのが、楽しみのひとつになっています。 イギリスへ観光に来た時に、芸術作品に触れたければ、ロンドンにある無料の博物館、美術館がお勧め! 大英博物館、ヴ

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          【イギリス】ロンドン観光しよう!ピカデリー・サーカス付近を歩く。紅茶専門店「Whittard」「TWG」もあり。

          イギリスの首都ロンドンは、世界の観光地の中でも人気の街のひとつ。古代ローマ人がブリテン島に定住したころからロンドンは都市して機能しており、歴史が古い。都市計画の一環としてジョージ王朝時代に建てられた美しい建造物があちこちに残されています。 私のロンドン観光は、美術館、博物館へ行くことが多いです。ナショナル・ギャラリーとナショナル・ポートレート・ギャラリーは、ピカデリー・サーカス(かキングスクロス)駅から歩いて行くと便利。 今回は、この周辺についてご紹介していきます! お気

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          【イギリス 夏の風物詩】ヘンリー・ロイヤル・レガッタへ行く

          イギリスにはロイヤル・アスコット(競馬)、ウィンブルドン(テニス)、全英オープン(ゴルフ)など、年に一度のスポーツの祭典、社交行事がいくつかあります。 その中のひとつが、 ヘンリー・ロイヤル・レガッタです。 ヘンリー・ロイヤル・レガッタのはじまり レガッタ(Regatta)とは、ボートやヨット、カヌーのレース競技の事で、ヘンリー・ロイヤル・レガッタはボートレースの大会です。 ボートは、古代より輸送や航海に使われていた重要な乗り物で、数世紀に渡り実用的な使い方をされてき

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          チョートン・ハウスのガーデン / エドワード・オースティン・ナイト【ジェーン・オースティンが好き】

          イギリス、ジョージ王朝時代の小説家、ジェーン・オースティン。 彼女の小説は、「分別と多感」「高慢と偏見」「エマ」「マンスフィールド・パーク」「ノーザンガー・アビー」「説得」の6作品が出版され、現在まで読み継がれています。 ジェーンは、ハンプシャー州スティーブントンの牧師館で育ちました。兄弟、姉との仲が良く、彼らと生涯を通して交流を持ち続けました。今回は、その中で異例の経歴、大富豪のジェントルマン(紳士)になった兄エドワードについてお話ししたいと思います。 前半は、エドワー

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          イギリスを旅しよう!ワイト島。ティールームと小さな村めぐり。

          今回は、私が20年ぐらい前にワイト島へ旅した時の記録です。 何度も訪れていますが、行くたびに新しい発見があって、最近はオズボーンハウスに興味があります。先日ジェーンの姪「ファニー・ナイト」の旅行記をまとめていたら、自分の記憶も蘇ってきました。ファニーが旅した200年前と私の旅した20年前では、どれくらいワイト島の景色は変わったのでしょうか。ファニーの旅行記を読んでいると、彼女が見たシャンクリン・チャインやニードルズの風景は、今とほどんと変わらないのではないか?と、思えてきます

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          ファニー・ナイトの小旅行。続編 / ワイト島、サウサンプトン【ジェーン・オースティンが好き】

          ジェーン・オースティンのお気に入りの姪「ファニー・ナイト」は、兄エドワードの長女で、ジェーンとは旅を共にしたり、ケント州にあったナイト家の屋敷で過ごし親交を深めました。彼女の名前は、ジェーンがカサンドラに送った手紙の中にもよく出てきます。ファニーの旅のポケットブックや日記からも、彼女が旅した様子やジェーンとの関係性が見えてきます。 今回は、彼女がワイト島を旅した記録「ファニー・ナイトの小旅行/ワイト島」の続編。2日目シャンクリン、4日目サウサンプトン、ネットリー・アビーにつ

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          【ジェーン・オースティンが好き】ファニー・ナイトの小旅行 / ワイト島。

          ジョージ王朝時代に小説家として活躍したジェーン・オースティン。「分別と多感」「高慢と偏見」「マンスフィールドパーク」「エマ」「ノーザンガーアビー」「説得」の6作品が出版されました。当時、皇太子だったジョージ4世が熱狂的なファンだったことも有名。その後も名作として読み継がれ、1900年代後半からは映画化、ドラマ化もされて現在でも人気があります。 彼女の家庭は、アッパー・ミドルクラスと呼ばれる階級で、父親は牧師。兄6人、姉1人、弟1人の兄弟と姉がいました。教育熱心な家庭で、男の

          【ジェーン・オースティンが好き】ファニー・ナイトの小旅行 / ワイト島。

          【イギリスの伝統菓子】今年の推し!ホット・クロス・バンズいろいろ

          今年は3月31日がイースターサンデーでした。水仙とプリムローズ。ブルーベルが咲き始めたパーラムハウスを楽しんだのもいい思い出。遠出はしなかったけど、なかなか充実したホリデーでした。2024年のイースターホリデーも終わり、もう4月の下旬、春爛漫。田舎では、一面に菜の花畑が広がり色一色です。もう少しすると、エルダーフラワーも咲き始めます。 さて、今回はホット・クロス・バンズの話です。 今年もイースターの前からお菓子については調査していました。 その結果報告です。 2024年

          【イギリスの伝統菓子】今年の推し!ホット・クロス・バンズいろいろ

          春の花が咲き始めた。

          私はお花に詳しくはない。のですが、 ただいまイギリスは春爛漫。あちこちでお花が咲き始めました。晴天に花が咲き乱れる風景は、心が明るくなります。 イースターから咲き続ける水仙の花 道路の路肩や遊歩道、公園、お庭などそこら中に咲き乱れる水仙の花をみると、イースターの到来を感じます。場所や品種によって咲く時期が少しずつ変わるので、1カ月ぐらいは水仙の花を楽しむことができます。 ここからは、ファームショップの入り口にあった鉢植えのお花。⇩ ブルーベルの季節 3月中旬から5

          春の花が咲き始めた。

          ブルーベルの森へ行く。

          春の到来とブルーベルの花 イギリスにはブルーベルが群生する森があちこちにあり、3月下旬から5月の間に開花する。森の近くに住んでいる人たちは、満開の2週間ぐらいの間に、その美しい幻想的な景色を見ようと散歩に行きます。 今年の開花予想は4月14日。 さっそくブルーベルの森へ行ってきたので、その様子をお届けします! まずは、庭先や遊歩道、公園などに咲くブルーベルの様子。 イギリスで咲くブルーベルには、スパニッシュ、ハイブリッド、ネイティブ・ブリティッシュの3種がある。散歩

          ブルーベルの森へ行く。

          イギリス【パーラムハウス&ガーデン】お花と絵画を愉しむ

          今年のイースターは、気持ちのいい晴天。3月31日の日曜日でした。こんな日は、野外で過ごそう! と、わくわくして向かった先は、 パーラムハウス&ガーデンです! このお屋敷とガーデンは、冬の間は閉館。2024年は、イースターサンデーが開館初日でした。今回の記事は、2021年と2023年の夏、2024年イースターに行った時の写真をまじえて美しいガーデンとお屋敷の様子をご紹介します。私のパーラムへの情熱?を感じていただければ、幸いです! パーラム家により代々受け継がれてきたエリ

          イギリス【パーラムハウス&ガーデン】お花と絵画を愉しむ