エリザベス女王2世
9月8日。
イギリスでは夜6時半ぐらいに速報でエリザベス女王の崩御のニュースが流れました。それからは、全テレビ局が特別番組に切り替え。キャスターは喪服を身に着けました。これからしばらくイギリス国民は喪に服すことになります。
9月9日。
いま、私はこの文章を書いています。お昼の12時を少し過ぎたところ。正午12時から追悼の鐘が村の教会から1時間なり続けるようです。私を含め、エリザベス女王の時代に生まれ、イギリスに住んでいた人にとっては、君主が亡くなるというのは、初めての出来事。コロナによるパンデミック、プラチナム・ジュビリー、そして女王の崩御。新国王の誕生と、歴史の転換点に生きているのだなぁ、としみじみ感じています。
昨日、私はスカイTVでしばらくニュースを見ていたのですが、
その中で、二日前に女王により任命された新首相「リズ・トラス」氏の演説が首相官邸前から流れました。
スコットランドのバラモラル城でエリザベス女王と首相が握手するシーンは、女王の最後の公務として私たちの記憶に残ることになります。私は首相の声明を聞きながら、
女王は「我が国をよろしく頼みますよ。」と、
というメッセージをこの写真で最後に強く国民に伝えたかったのではないか?
と、感じずにはいられませんでした。
きっと、英国史上3人目となる女性首相となったリズ・トラス氏も、様々な意味で、この面会を重く受け止めたのではないかと思います。
エリザベス2世は、祖父がジョージ5世。
叔父のエドワード8世が祖父の後に王となりますが、離婚経験のあるアメリカ人女性との結婚を選んで戴冠式の前に退位。急所、父がジョージ6世として即位することになります。
この時、エリザベス10歳。
突然わが身に、推定相続人(王位継承権第一位)という重責を担いました。
さらに、父が50代で崩御。
26歳で女王に即位することに。
それから70年。
英国史上最も長い期間、在位した君主となりました。
今年2022年は、エリザベス女王在位70周年を記念したプラチナム・ジュビリーの年。6月には4日間にわたり特別式典が行われました。
96歳。普通であれば、外出することさえままならない年齢で、式典に出席。世界中の人々に勇気と希望を与えました。
女王の代役として様々なイベントに出席したロイヤルファミリーの方のサポートも素晴らしかった。
女王であり続けるという人生に、どのような幸せと葛藤があったのでしょうか。ただ、私たちに向けられた女王の笑顔と、常にぶれない冷静な姿、生き様は、人々に大きな勇気と喜びと、尊敬の念を与えたことは間違いありません。
エリザベス女王のご冥福をお祈り申し上げます。