【お金にまつわるエトセトラ#13】家計管理と固定費削減の話⑦
おはようございます。ももたろです。
【お金にまつわるエトセトラ#7】の記事から家計管理と固定費削減の話を続けています。
そして前回は生命保険カテゴリーの医療保険について解説しました。
今回はその続きとなります。
☆生命保険
1)死亡保険:第11回
https://note.com/momo_taro6060/n/nf53c7a2e4dcf
2)医療保険(がん保険含):第12回
3)就業不能保険
病気や怪我によって働けなくなった場合に保険金が支払われる保険商品。
考え方としては前回の医療保険と同じ。
まずは自分が働けなくなった場合に受け取ることが出来る額を調べておきましょう。
その上で十分な貯蓄(サラリーマンの場合半年分程度の生活費を賄える額。自営業ならば1年分程度)があるならば就業不能保険は不要。
子供が小さい、住宅ローンを組んでいるなどのリスクがある場合は医療保険と合わせて必要額を検討する必要があります。
4)学資保険
子供の教育資金の準備を目的とした保険商品。親が契約者となり、子の入学や進学に合わせて教育資金や満期保険金を受け取れるように設計されています。
子供に絡められると重要な保険のように感じますが、要するに満期が子供の入学年に合わせられた貯蓄型の生命保険。
※※ここで『貯蓄型保険』について解説※※
貯蓄型保険とは、支払った保険料の一部が積み立てられ満期時や解約時にお金を受け取ることが出来る保険を言います(=貯蓄性がある)。
満期時に受け取ることが出来る満期保険金は払い込んだ保険料(元本)よりも多くなり、中途解約時に受け取る解約返戻金は元本より減額となるのが一般的。
これに死亡時や高度障害時の保証、つまり生命保険が付与されているのが『貯蓄型生命保険』となります。
これ保険会社は何をしているのかというと、我々が払った保険料から高額の手数料を引いて投資運用し、残った保険料を保険金に回しているのです。
だから通常は途中解約すると元本が100%戻ってこないんですね。
例えば明治安田生命で販売されている『じぶんの積立』
保険期間は10年。
つまり保険料の払い込みは5年で終了しその後5年間は死亡保障を受けることが出来る。10年目に保険期間満了となり、払った保険料の105%分が戻ってくるというわけ。
しかも中途解約した場合でも元本は100%返って来る!
どうでしょう?
こういった保険を見る場合、『どうやったらその保険が成り立つのか?』に注目する必要があります。だってこんなにいい保険があるのなら全国民が全財産を保険料に支払っても損する人は誰もいませんもんね?
この保険金を成り立たせている絡繰は満期時に支払われる保険金の少なさ。
例えばこのシュミレーションを見ると、月々2万円を払い込んだ場合元本は5年で120万円。10年目に戻って来る満期保険金は126万円となっています。
10年間も資金が拘束されて、返ってくるお金が6万円…?
この2万円をNISAに回した場合の予想運用成績はこちら。ちなみに想定利回りは4%とかなり低い値を設定しています。
つまり分かりやすく言えば保険会社はこの運用資産額から満期保険金を引いた7万円を手数料とし、さらに5年間投資に回していることになります(その間も運用収益は上昇し儲け分はすべて保険会社のものとなる)。
5年目でNISA積立を停止せずに10年間継続すると元本は240万円。運用資産額は294万円に到達します。
もちろんこれは取らぬ狸の皮算用。
どんな投資も元本割れのリスクはありますし(保険会社はそのリスクを資金力でカバーしている)、投資は難しくて怖いからプロの保険屋さんに任せておきたい。貯金しておくよりはいい。
という意見もあるでしょう。その意見は心から尊重いたします。
ただしそのおかげで高額な手数料を払うことになっているということを忘れてはいけません。
保険は必要なものを掛け捨てで加入し、投資運用は自分で行う。
保険は保険、貯蓄は貯蓄。まぜこぜにせずしっかり分けて考える。
これが一番損のない保険の利用方法だと思います。
※※貯蓄型保険の解説終了※※
以上の解説から考えると、学資保険は大変中途半端な保険ということが分かります。
高額な手数料を支払って資産を運用し、満期保険金の返戻率はたったの105%前後。
さらには親の死亡時に受け取ることが出来る保険金も払い込んだ額に応じた雀の涙程度(死亡後の払込は免除になる商品が一般的だが…そもそも死亡時のリスクに対しては必要な額を掛け捨ての生命保険で備えていれば問題ありません)。
これならしっかりと貯蓄をして万が一のリスクには掛け捨て生命保険で対応し、余剰分を投資に回した方がよっぽど良いとももたろは考えます。
色々な考え方があるとは思いますが…どんな場合でも自分が検討している保険がどのような内容なのかは、しっかり調べるようにしましょうね。
以上。本日は学資保険とそれに合わせて貯蓄型保険に関して解説しました。保険の話はまだまだ続きます。お楽しみに。
興味も良い1日を。