小説『逆ソクラテス』 ローティーン(10代前半)の本棚
我が家の上の子は、読書が趣味で
一日平均一冊以上本を読みます。
毎週図書館で大量の本を借りて来るのですが
ある特定の本以外は、繰り返し読まない事から
児童書の本棚から借りていない本を見つけるのが
難しくなって来ました。
また、年齢がローティーンに
差し掛かって来るにあたり
これから、少なからず、自分の中に嵐を抱えたり
外から嵐に巻き込まれたりする事も
あるかもしれないので、言葉にして
うまく親と共有出来ない気持ちに
寄り添ってくれる様な本と出会えたら良いなとも
考えていた時に、ふと
意外なキーワードが目に留まりました。
”中学受験 頻出作家・作品一覧”
そういえば、はるかはるか昔
私も塾でこの様な紙を頂いた事があるなと
懐かしく、また子供の年頃と一致する事から
何となくピンと来て目を通してみました。
かつて私が手にした紙には
どちらかというと古典文学が多く
載っていたような記憶があるのですが
見つけた一覧には、まさに”今”ご存命で
ご活躍されている作家による
”今の子供”に向けての作品が並び
金脈を見つけたような
ワクワクした気持ちになりました。
早速、図書館で、表を参照しながら
本を探し、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』と
小川洋子さんの『ミーナの行進』を
選んでみました。
お二人とも好きな作家さんでしたが
どちらも未読だったので、子供に進める前に
まずは、自分で読んでむることにしました。
特に伊坂幸太郎さんは自分がまさに『777』を
読んでいる最中だったこともあり
作品としてはきっと素晴らしいに違いないが
子供の年齢から考えて
読めるかな?という気持ちも少しあり
まずは目を通しました。
結論から言うと、杞憂に過ぎず
寝不足になりながら、1日で読了した
『逆ソクラテス』は、むしろ強くオススメしたい
作品であり、子供を興味を示したので
今日の通学のお供としてがばんに滑り込みました。
この作品が受験の問題になった事にも
嬉しさを感じ、出題された学校も調べて
しまいました。
親になって10年ですが、私がうまく言葉に
出来ない、伝えたい事を言語化してくれて
いる事からも年頃のお子さんをお持ちの
親御さんにもオススメの本かと思いました。
『博士の愛した数式』が大好きな私にとって
同じ空気感をまとった『ミーナの行進』も
1日で読了の魅力的な作品でした。
(そろそろちゃんと眠らなければなりません…)
芦屋の美しい風景描写が光る
ほんのりファンタジーの香りにする小説で
文庫本の中に美しい挿絵が所々差し込まれており
ローティーンにもぴったりの作品です。
少しホッとした気分になりたい時に
パラパラと手に取るのにも良いかと思います。
しばらくメモを片手に図書館通いが続きそうで
次は『給食アンサンブル』と
『ソナリティ はじまりのうた』を
借りる予定です。
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