文章練習のための感想文
Twitterだと長ったらしいのでnoto初めてみました。
九月の四分の一/大崎善生
この本四つの短編を合わせた本なのですが、それぞれが独自の空気を持っていて飽きないし何度でも読み返したくなる。けれど物の数ページも読んでしまえば先の展開を思い出して唇を噛んでしまう。なんで思い出してしまったのだろうと。
特に好きなのが『ケンジントン「捧げる花束』。冥王星と将棋を中心に回る物語、だと思っている。
この小説を読んで初めて冥王星が美しくも不気味だと感じた。暗闇の中で誰かに見られてるとも思わず鈍く光り輝く彼の瞳。私が死んだら是非とも彼の瞳をもっと間近で見たいと思うね。
知って生きるのと知らずに生きるのとじゃ、同じ人生を歩む事となっていてもやはり違う人生なのだ。
冥王星がない時代に生きた彼と、冥王星がある時代に生きる僕とじゃ同じでも違う。ニアリーイコールでも良いのかな。
灰色の墓地の中で唯一色を与えられている真紅の薔薇の花束。私はその情景が非常に好き、1時間くらいなら眺めていられる。染み込む雨露の冷たさと彼の祈り、墓に眠る彼は今何を考えているか知りたくなる。
終わり。
追伸。ブーン系小説が好きなのですが、読む時キャラクターを重ねて読んでました。この紹介した『ケンジントンに捧げる花束』は主人公が(´・_ゝ・`)で、恋人役を('、`*川にしてました。他にもいるけど話すと長いのでなくします。