見出し画像

ブラックベリーでジャムづくり~よせばいいのに~

 今年も庭先のブラックベリーが実を多く結びました。胸部大動脈解離のmominです。
春にブラックベリーに励まされた私。そのお礼と言っては何ですが,今年もジャムづくりに挑戦です。妻は作る気がないようで,完熟した実を積んでは冷凍庫に放り込んでいます。このままでは冷凍庫がブラックベリーに占領されてしまいます。なんとかせねば…。
 ということで,調理開始です。

1 ブラックベリーの下処理はやさしく
 熟したブラックベリーの実は黒い色をしています。というより黒く見えるのです。もともとは鮮やかな赤ですがそれが熟すと濃い赤紫になって黒っぽく見えるようです。その実は少し引っ張ると,へたから離れるように取れます。熟しすぎると実がくずれて手が真っ赤になります。そんな実は地面にサヨナラします。

画像1


ちょっと収穫しただけで,う!持病の腰痛がぶり返してきました。そうだ,私は病気療養中なのだとこの時再認識する私。
 時々虫がまぎれこむことがあります。もう腰が痛みだしたので気にしていられません。早く収穫して台所に行かなくちゃ。
 台所に行ってボウルに身を移し,流水にさらしてごみなどを取ります。その間,いすに腰掛けて,しばし休養します。さらしている間はあまりかき回しません。完熟した実は皮が破けやすいのです。優しくやさしくしてざるにあけ,水を切ります。
 なお,冷凍する場合はごみなどを取って水を切った後にフリーザーパックなどに入れて冷凍保存しておきます。
 ある時のこと,実にカメムシがついていたのですが分からずに,流水にさらして発見し,すぐに除去。体は小さくてもにおいだけは強烈に発散させる存在感のすごさに感動したり戸惑ったり悶えたり…。ベッドに横たわっていたい私。そうだ,病気療養中なんだともう一度再認識。

2 生の実はオンリー湯~!
 鍋に沸騰したお湯を用意しました。生の実を使う場合,私は下茹でをします。
 沸騰したら実を投入。すると実の黒は赤に大変身!この瞬間が好きです。あなたにも体験してもらいたい,と心の中で叫ぶ私。次の作業まで3分間,感動に浸る私。

画像2


 次にゆでた実をお湯ごとざるにあけ,お湯を切ってざるを鍋の上に。ここから力仕事です。しゃもじでゆでた実をすりつぶすようにするのです。これがなかなか手間です。5分で背中が痛くなってきました。でも熱いうちにやらないとペクチンが少なくなりそうで,と思うのは私だけでしょうか。変なところに神経質な私。
 濾したざるの外側についた塊もこそげ取って鍋に入れます。この塊がいい味を出します。

画像3


 ここで私だけのこだわりを2つ,お話しします。
 一つ目はざるです。なるべく目の細かいものにします。以前ステンレスの丈夫そうなもので試したのですが,実の中の種がすり抜けてしまい,食べるときに種が歯に挟まったり食感を悪くしたりすることがありました。ブラックベリーの種って想像以上に硬いんです。
 二つ目はしゃもじです。ネットなどでは泡だて器のような撹拌機を使う例があったので試してみたところ,実を絞る時に使えない。これではだめだということで,しゃもじにしたところ,最後まで絞りやすい。私はしゃもじが大好きです。(木製のですよ。熱いので。)
 なお,この工程は生のものを加工する時だけです。冷凍したものを使用する時は,大きめの鍋に凍ったまま入れるだけです。水は加えません。ここまできて背中が痛くてたまらなくなりました。療養中の私。よせばいいのにと,後悔しても後の祭りでした。

3 甘いだけがジャムじゃない!
 いよいよここから甘みを加えます。私はスイーツが苦手です。ですからあまり甘くしません。ブラックベリーを生で食べた経験がある方はわかると思いますが,ブラックベリー本来の味は甘味より酸味が強いのです。ですから私の場合,甘みを抑えて酸味とのバランスをとるようにしています。
 具体的には生のブラックベリーの重さの40%前後を目安にしています。もちろん,甘いのがお好きな方は70%でも構いませんが,必ず味を見ながら調整してくださいね。
 砂糖は上白糖で構いません。少し値段が高いですが,三温糖で仕上げたものは味がまろやかでした。
 砂糖を加えて火にかけ,レモン汁を大さじ1~2杯入れます。弱火でかき混ぜながら10分,とろみが出てきたところで火からおろします。
 レモン汁はなくてもかまいませんが,入れた方が,ジャムが長持ちするようです。ジャム本来の酸味を強くはしない程度に用います。
 なお,冷凍しておいたものを用いる場合は,鍋に凍ったままのブラックベリーを入れ,その上から砂糖をかぶせるように入れます。約1時間そのままにして解けるのを待ってから弱火にかけ,砂糖が溶けたら15分焦げないようにかき混ぜます。その後,ざるで濾してからレモン汁を入れ5分ほど加熱します。
 もう限界です。ベッドで休みます。後悔先に立たず,とはこのことです。病気療養中の人間のすることではなかったことを味わいながら眠りにつく私。

4 気になるお味は…
 気づいたらもう2時間も寝ていました。台所に行ってみると完成したジャムが冷えておりました。上の方が固まりになっていて市販のジャムよりドロッとした感じです。

画像4


 パンにつけて食べるとさわやかな酸味が口いっぱいに広がっておいしいです。私と妻はヨーグルトに混ぜて食べるのがお気に入りです。バニラアイスも愛称ばっちりですが,知覚過敏の私は遠慮しています。
 冷凍にしたものと生の調理法を比べた場合,出来上がりの量は冷凍のものが多く作れます。生だと冷凍の70%になります。ただし,生の場合,鍋は1つでできますが,冷凍の場合は鍋の中でつぶすので,2つ使うことになります。
 
 ブラックベリーに限らず,ベリー系の実をこの方法でジャムにできますのでお試しください。この通りの素人料理人なので,分量などは適宜調整してください。あなたなりのおいしいジャムの力に少しでもなれたら幸せです。
 今回は日頃からお世話になっている歯医者さんにおすそ分けしようと思っています。



いいなと思ったら応援しよう!