志摩国 荒布刈之図 五色砂ニテ盆石飾
志摩国 荒布刈之図
荒布は、其形ち昆布に似て、薄く柔にして、黒色なり。当国、鳥羽の海底と、他所々に生ず。土人、鎌を以て、海底に沈み、岩に付たる荒布の根を刈て、浮む。あらめ、浪の為に、自然と陸地へうちあげたるを、取まとめ、乾 して諸方にいだす。
同国 五色砂ニテ盆石飾
当国、鳥羽に産する砂は、其色、数種あり。青、黄、赤、白、黒、その他、数色を製●。故に、此砂を以て、盆石画を畵する。則、黒●の盆中に、諸国名所、花鳥山水、好みの如く、色砂を以て彩色し、床の間の置物、額面、或は、紙上に砂を止て、掛物等になす。
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