綠礬製法(ろうはせいほう)
礬石、白きは明ばんとなり、あをきはろうはとなる。山より堀出したる石をくだき、小屋の中にて水をかけくさらかして、これを釜にてたき、其あわをほし、ふたに入て、ほす也。
中にも、性のよきを紺手といふ。丹礬の色のごとし。其 次をあさぎ手と云。色 真青なり。下品はくろみなり。紺出、浅黄出のろうはは、外科の膏薬に用ゆる也。下品のろうはは、染物に用ゆ。染汁に是を加れば、くろみを出すといへども、染地よはるなり。
※ 「綠礬」「ろうは」は、緑礬のこと。
※ 「明ばん」は、明礬のこと。
※ 「丹礬」は、胆礬(または、たんぱん)のことと思われます。
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