近江蔓菁(おうみかぶら)
近江蔓菁
近江かぶら、甚だ大いなり。至て大なるは一荷に、五つ、六つならでは荷ひがたし。初て、こゝに来て見る人はきもをつぶすこと也。
余国より出るものは、これほどに大なるはなし。又、摂州 天王寺かぶら 名産也。近江かぶら のごとく、大きくはあらねども、其味すぐれて美なり。ほしかぶらとなして、三ケ津へ出す。人のあまねくしりたる名物なり。
※ 「三ケ津」は、さんがの津。江戸時代の京、大坂、江戸の三都のこと。さんがつ。
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