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【女大学宝箱】(5)衣裳・糸の類・織物の類「正字」

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『女大学宝箱

衣裳いしやう 正字しやうじつくし
おもて  うら  せぬひ(衤+毒)  ゑり  内襦したぞろひ  おくび  ころもの●ひ  そで  たもと  裳●も●●  おび  おゝおび  おびむすび  紐子ひも  ●●●●  手巾てぬぐひ  汗巾あせぬぐひ  ざうきん  襞襀ひた  手帕ふくさ  𧜎襌たすき 手織  ●●●●  鈌掖●●あけ  ●●●つき  浴衣ゆかた  そてなし  む●●  汗紾はだぎ  したぎ

※ 「内襦したぞろひ」は、誤読しているかもしれません。
※ 「おくび」は、着物の左右の前身ごろに縫い付ける細長い布のこと。おくみ。
※ 「襞襀ひた」は、はかまのひだのことと思われます。参考:『上代衣服考:一名・神服考』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「鈌掖●●あけ」は、誤読しているかもしれません。読みは「わきあけ」に見えます。脇明け。和服の脇の下を縫わずにおくこと。八つ口。

参考:着物の名称について

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『裁縫秘術宝典
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『裁縫秘術宝典

『衣服裁積算法教科書(一ツ身長着の図解と縫あげ寸法)』(国立国会図書館デジタルコレクション)


出典:国立国会図書館デジタルコレクション『女大学宝箱

いと るい
いとぐち  いとふし  ●●●●  絹絲きぬいと   よりいと  絲線●●い  扣線うちいと  ●●●(糸+疊)  糸頭あらいと  胡糸しらいと  たて  ぬき  くみいと  ●木たくほく  □□ぼたん  よる  にしき  織金きんらん  おりもの(糸+竒)  ぬひもの  金錦きんしや  しや  うすもの  ちりめん  ●●ら  りんず  光綾ぬめりんず  花綾くはんりんず  紗綾さあや  すゞし  ねり  緞子どんす  光綃はぶたへ  つむぎ  びらうど  兠羅綿とろめん  かとり  七絲しゆちん  八絲しゆす  柳條絹しまきぬ  印華布さらさそめ  西洋布かなきん  荅布●さよみぬの  素紬りうもん  ねり  太布たふ   かのこそ●  羅紗らしや  羅背板らせいた  あらわた  ふるわた  つ●●●  吉貝もめん 木綿なり  斑枝華はんや  單皮たび  草履ぞうり  ぼくり  雪踏せつた  鼻縄はなを  蔽膝まへたれ
右は、織物をりもの類の字也。

※ 「いとふし」の漢字は、節のある糸、または、その結び目の意。
※ 「●木たくほく」は、啄木たくぼくのことと思われます。ひもの組み方のひとつ。
※ 「●●ら」の読みは、「しじら」のように見えます。しじら織り。
※ 「兠羅綿とろめん」は、綿糸にうさぎの毛をまぜて織った織物のこと。
※ 「西洋布かなきん」 参考:『いろは早引節用集:音訓(西洋布)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「素紬りうもん」は、白い絹。参考:『A Japanese and English dictionary : with an English and Japanese index(RIU-MON)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「つ●●●」の漢字は、真綿、古綿、わたいれという意。
※ 「吉貝もめん」は、布を作る木の種類の名前。きつばい。参考:『俗解絵入瀛環史略和解 巻之3』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「斑枝華はんや」は、斑枝花ぱんや。綿花のこと。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『樹木和名考

※ 「ぼくり」は、下駄の一種。木履ぼくり。 参考:『女単語編 2之巻(塗木履)』『見立佐野の渡り』(国立国会図書館デジタルコレクション)

※参考:織物の種類について
織物標本説明書 増補2版』(国立国会図書館デジタルコレクション)


出典:国立国会図書館デジタルコレクション『女大学宝箱

はた  布機●もはた  ちきり よみ  ■框をきかまち(■は竹+冠)    くだ  ●ゝ●と  いの●め  臥機くつひき  機■まねき(口+囁)    をさ  わく  わく●ゑ はり  ゆびぬき 鈷鉧熨ひのし  績繵へそ  絡柅たくり  紡車いとよりくるま  鈁鐘つむ  まきいた(木+商)  績桶をごけ  綿筒あつ  攪車わたくり  ■柎ま●は(■は扌+発)  裁刀●●●●  搗碪きぬた  衣砧  きぬまき(石+廷)  ●衣●●●●●  綿弓わたうちゆみ  ものさし  ふみばこ  文匣ぶんこう  硯匣すゞりばこ  水滴みづいれ  つくえ  ■(予+卓)  はさみ  穵子●●●き  削刀こがたな  剃刀かみそり  はし  箸  ●●●う  さら  碟  磁盆さ●●  浅仔まるぼん  ふるひ  烟盆たばこいれ  烟盤たばこぼん  煙筒きせる  ●●ぜん  行厨べんとう  ●子●●●●  酒●よんなべ  ●盃さかづき  盞仔●●●く  茶匙さじ  はうき  画●●●●●ひ  はんぞう  衣厨たんす  い●●  衣●  櫛匣くしばこ  けぬき  すそ●●●  さい  衣籠つゞら
右、常用つねうち●の字類也。

※ 「機■まねき」は、機躡。足の親指で踏んであぜを上下させる板のこと。
※ 「浅仔まるぼん」 参考:『小学作文語林 下(浅仔)』(国立国会図書館デジタルコレクション)

※ 参考:機織り機の名前

ちきり」「をさ

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編:5巻 二

臥機くつひき

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編:5巻 二

わく」「紡車いとよりくるま」「鈁鐘つむ」「攪車わたくり」「績繵へそ」「績桶をごけ

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編:5巻 二
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編 5巻 [1]

綿弓わたうちゆみ

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編:5巻 二
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『機織彙編 5巻 [1]

裁縫道具は、『日本の裁縫と女礼 上(裁縫の用具)』を参考にしてみてください。

その他、『女単語編 2之巻』『大日本国民専用実地有益大全:鼇頭 上』『小学裁縫図解 高等科7』『開化女用文大成:小学習字』『小学綴字翼』『単語拾遺 乾』などが参考になります。(国立国会図書館デジタルコレクション)



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