目ぐろふどう
行人坂
※ 「行人坂」は、目黒区下目黒にある坂(現在のJR山手線目黒駅から目黒川の谷に下る坂)のこと。
※ 「御ならちや」は、御奈良茶飯。炒った大豆や小豆、焼き栗などと炊いたご飯。
※ 「なめし」は、菜飯。青菜を炊き込んだご飯。
神田明神
※ 「天慶の将門亡びて」は、天慶三年(940年)に藤原秀郷・平貞盛らによって討伐された平将門のこと。
※ 「土弓」は、垜にかけた的を楊弓(楊枝で作った弓)で射る遊戯。
※ 「祇園豆腐」は、薄く平たく切った豆腐を串にさして火にあぶって味噌たれをつけたもの。豆腐田楽。
神田聖堂
につぽり 日くらしの里
あすか山 花見のてい
※ 「毛氈」は、獣毛を原料にしたフェルト生地で敷物などに用いる。
※ 「さゝゑ」は、酒を入れる携帯用の竹筒のこと。
※ 「尾久村」は、現在の荒川区北西部の辺り。
おうぢのいわや
※ 「衣更着」は、旧暦二月。如月。
※ 「衣更着初午」は、旧暦二月の最初の午の日。
おせうぞくゑの木
※ 「おせうぞくゑの木」は、御装束榎木。
※ 「稲荷」は、王子稲荷社のこと。
※ 「関八州」は、関東八か国の総称。武蔵、相模、上野、下野、上総、下総、安房、常陸。
※ 「とうりやう」は、頭領。
※ 「極月」は、十二月。ごくげつ、きわまりづき。
※ 「てうちん」は、提灯。
※ 「諸白」は、よく精白した白米で作った麹と蒸米で醸かもした上等な日本酒のこと。
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王子稲荷社は、古くから関東稲荷社の総社とされ、また、江戸幕府の祈願所のひとつに定められていました。大晦日の夜、東日本各地から集まった狐たちが、榎の下で装束を整えて、王子稲荷社に初詣をしたそうです。
王子稲荷社
装束 畠 衣装榎
あさぢが原そうせん寺
※ 「あさぢが原そうせん寺」は、浅茅原総泉寺。総泉寺の始まりは、妙亀尼が梅若丸の菩提を弔うため庵を結んだことに由来します。
※ 「浅茅原」は、台東区橋場付近にあった野のこと。
※ 「いずく」は、何処。
※ 「正燈寺」は、臨済宗妙心寺派の寺院。東陽山正燈寺。
※ 「梅若」は、梅若丸。京都北白川吉田少将の子で、人買いにさらわれ武蔵国隅田川畔(橋場の辺り)で亡くなりました。
※ 「妙亀」は、梅若丸の母 妙亀尼。人買いにさらわれた梅若丸を探し歩いた母は、一年前に息子がこの地で亡くなったことを知ります。梅若丸の菩提を弔うために剃髪して庵を結びましたが、貞元二年(977年)鏡ケ池に身を投げたとされます。
かゞみが池
※ 「かゞみが池」は、鏡ケ池。台東区橋場にあった池。
よかったら上巻・中巻も読んでみてくださいね。👀
「絵本江戸土産 上」「絵本江戸土産 中」
筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。
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