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銅山諸色渡方の図(あかねやましょしきわたしかたのず)

銅山あかねやま 諸色しよしき 渡方わたしかた

山口やまぐちにかりをかまへ、きん ぎん こめ ぜに すみ たきゞ 味噌みそ しほ あぶら 醤油しやうゆう 、一さい所帯せたいかた入用いりやうものをとゝのへ、おき山のはたらき人に割賦わつぷしけつす也。東国とうごくにてはこれを台所だいところといひ、西国さいごくにては勘場かんばといふ。 銅山あかねやま 一切いつさい の入用物、此所よりわたすなり。

これによつて しよ 商人あきびと おほく入来り。そのにぎはひ市のごとし。したはたらきするものゝ妻子さいしは、これよりぜにかねをうけとりて、そのいとなみを弁ずるなり。


※ 「割賦わつぷしけつす」の「けつす」は「決す」で、決済するという意味合いでしょうか。


出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 一
山口にかり屋をかまへ  金銀 米 銭 炭 薪 味噌 塩 油 醤油
一さい所帯方の入用物をとゝのへ
置山のはたらき人に割賦しけつす也
「野菜売」
「薪売」
「元方へ銭を取にゆくてい」「野菜売」

下はたらきするものゝ妻子はこれよりぜにかねを
うけとりてそのいとなみを弁ずるなり
東国にてはこれを台所といひ
西国にては勘場といふ


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