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【エッセイ】誰の為に生きるのか

「もう、自分だけのために頑張ることはできないんだよ。」

水曜22時〜のドラマ『こっち向いてよ向井くん』で何度か繰り返えされたセリフ。

30歳手前に差し掛かった今、友人との会話でもよくこのセリフ…聞くんだよなぁ〜と、自分たちの姿を重ねながら視聴した。


もう、自分だけのために頑張れない

人は、そうなっていくのかもしれないな、と思った。理想を追い求めて、夢を語って、頑張り続けることがだんだん難しく、そして辛くなってくるから。

「自分は何にだってなれる!」
そう、強く熱く思えるのは、まだ見ぬ自分の、その先の可能性を信じて進めるからこそだと思う。

でも、努力をしたら必ず夢が実現するとは限らない。向き不向き、得意不得意という名の「自分らしさ」と出会うたびに、自分を深く知っていく。

今の「自分らしさ」を受け入れるのか、それともまだ限界に挑戦するのか。そんな分かれ道が訪れる。

そのとき、人は本当の、自分にとっての「幸せ」について考えるのかもしれない、と思う。

夢を追い続けることに幸せを感じる人は、きっとずっと、自分のために頑張るだろうし、

夢を叶えることに幸せを感じる人は、きっと違った幸せの形を見つけるだろう。

幸せの形は人それぞれ違うってことだ。


それでも、わたしは

まだ、自分のために頑張りたい人で、頑張れる人なんだと思う。能力があるといいたいわけではなくて、まだ、限界が見えていないだけ。自分を深く知れていないだけ。自分の思うがままに、やりたいことをやってきた時間が少ないから、とも感じる。

確かに、誰かのために頑張る人になりたいとも思う。だけどそのフェーズは、わたしはまだ少し先になりそうだ。


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