撮影マナーの話(彼岸花)

　撮影マナーについてはカメラ界隈で定期的に上がってくる定番の話題です。
　彼岸花(曼珠沙華、ヒガンバナ)のシーズンですが、これから語る内容については他所でも何度も擦られたような内容かもしれませんが、ぜひとも改めて撮影マナーについてご確認頂ければと思います。

　映える写真を撮りたいがために群生している彼岸花の中に入って写真を撮らないでください。地下茎なので踏むと咲かなくなりますよ。毎年どこかの場所で踏み荒らし被害が取り沙汰されています。

　昨年撮影しに行った時、子供を群生しているど真ん中に座らせて撮ってるバ○親いたけど、まあ見事にその跡地は悲惨な事に。子供は綺麗に映えるのかもしれませんが、その親御さんの撮影スタイルは醜いです。

　ポトレ勢も、咲いていない細い隙間を歩いて中まで入り込んでいたけど、スカートとかガツガツ花に当たって花や茎にダメージ与えてますからね。あと咲いていない細い道(隙間)の下にはもしかしたら彼岸花の球根あるかもしれないので、道無き群生地帯の中に入り込もうとしないでください。
　ポトレについてもう2点ほど。
1つは場所の占有時間の長さ。許可を取っている場合は別ですが、あまりに熱心に集中して同じ場所で撮影しすぎていると、周囲から顰蹙を買ったり、場合によってはその様子をSNSに投稿されて炎上飯ウマネタにされるかもしれません。綺麗な場所で撮影したいのはみんな同じなのです。
　2つ目は前述2点にプラスしてライトスタンドの持ち込み in 群生地帯。スリーアウトチェンジです。お帰りください。
　ポトレ勢の大半の方々はちゃんと周囲にも気を配りながら礼儀正しくマナー良く撮影されていますが、それだけにごく一部の特定のポトレ勢のマナーの悪さのせいで変に目立ってしまうのが残念でなりません。

　焦点距離の短いレンズで彼岸花に留まってるアゲハ蝶を撮りたいんでしょうけど、ちょっと距離が遠すぎるのか、ファインダーばかり見て足元見てないからどんどん近寄ってバキバキに彼岸花踏んでます。そんなあなたにOM SYSTEM OM-1 Mark IIとM.ZD100-400mmを処方しておきます。保険適用外です。

　「ワシは地元紙の写真コンテストで3位になったんじゃ」と私ではその程度では恥ずかしくて人様にはおくびにも出せないような自慢話を道行く人々に語りかけて「そんなワシが写真を撮ってやる」と押し付けがましく言ってくる爺さん。残念だが、私の方が上手い。

　鑑賞客が多く訪れる群生地に犬連れてくる飼い主さんへ。花の前で粗相した糞尿の「尿」の方もちゃんと処理しなさい。理由は分かるよね。

　道行く田んぼに綺麗に咲いている彼岸花があるからといって無断で人様の田畑に足を踏み入れない。あなたの靴の裏には田畑に害をなす病原菌があるかもしれません。自分ちの庭に知らない人が入り込んだら気持ち悪いでしょ？いくら稲刈り後の田んぼであろうとアレと同じレベルです。

　撮影の小道具にする為にと勝手に彼岸花を摘まない。その摘んだ花はその後どうするつもり？やりたいなら自分ちで栽培したのをご持参ください。現地調達はご法度です。

　よそ様の私有地への無断駐車や交通の妨げとなる路上駐車や路上撮影はマジで迷惑なのでやめてください。

　早朝や夜中など、撮影する時間帯によっては話し声が近所迷惑になる場所もあります。場合によっては近隣住民からの苦情トラブルに発展することもあるので静粛に。

　とにかく「進入禁止」と線引きされている所から中には行かないこと。他の人が入ってるから私もいいでしょ、は通用しません。

　これまで思いつくままに書き連ねてきましたが、みなさん彼岸花撮影に限らずこのような悪い撮影マナーについては現場やTVやSNSなどでも頻繁に目にしてきたと思います。
　しかし何度注意を促しても守るべき事を守らない人が多いので、毎年のように全国どこかでこのようなトラブルが炎上しています。
　最悪のケースとして、過去には撮影者の撮影マナーが悪過ぎてシーズン途中で彼岸花を全部刈り取って閉鎖した場所もあると聞きます。
　こんな事態になるとせっかく楽しみにしていた他の観覧者の人は落胆しますし、彼岸花シーズンに合わせてイベントを企画していた地域では大きな損失にもなってしまいます。

　あなたは今回撮影したらここへは二度と来ないのかもしれませんが、その1回のために地元の人達が苦労を重ねて整備してきた大切な財産を踏み荒らす悪行は許されません。後は野となれ山となれのような民度の低いマナーは世界中どこへ行っても認められるものでは無いはずです。

　と、まあ堅苦しい感じのことを語りましたが、要は「常識的な考え」を改めて考えてみれば誰でもすぐ分かることなんです。
　私だって映える写真は撮りたいですが、しかしそれが迷惑行為の上に成り立つような映え写真なら撮りたいとは思いません。

　とにかく、常識的に考えて良識を持って、ルール・マナーをちゃんと守って楽しく撮影をしていきましょう。

それでは今回もご覧いただきましてありがとうございました。

(*´˘`*)ﾉ゛

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