Voigtländer NOKTON 17.5mm F0.95 3/4 すごいレンズなんだけどちょっと気になる所 / マイクロフォーサーズ
ノクトンのレビューと言えば開放F値のボケ感が定番なのですが、前回の第一回目ノクトンレンズレビューではいきなり絞った描写のレビューから始まりました。絞りの描写はわざわざノクトンでする必要はなかったかもしれませんが、圧倒的なボケ量とふんわりとした描写が特徴であるレンズの特徴を後回しにしたのは「定番」を避ける私の天邪鬼な性格だと思ってくださいw
このレンズの良さを伝えるレビューはたくさんありますがその多くは開放ボケ感ばかりが先行したものなので、今回は開放F値の話題にも触れますが、どちらかというとこのレンズを使用していて私が気になったところを中心に語っていこうかと思います。
ボケ方
マイクロフォーサーズセンサーのF0.95といのはフルサイズセンサーと比べて明るさは同量ですがボケ量は2段分深くなっています。開放F0.95の量としてはフルサイズセンサーではF1.9相当のボケ方なのですが、ボケの質というのはレンズ構成などにより変わってきます。以下三枚の作例はf/0.95で撮影したものになります。
開放f/0.95で撮影した作例ですが、被写界深度が浅くふんわりとベールをまとったようなボケ感です。マイクロフォーサーズセンサーでもこれほどまでにボケるのは、ずっとOLYMPUS機やOM SYSTEM機を使ってきた私からすると感動モノでしたが、まあピントを合わせるのが難しいこと。深度が浅すぎるが為にちょっとした手ブレでも大きくズレるので、呼吸を止めて慎重にシャッターを合わせる必要がありますね(笑)
開放からシャープな描写とはいきませんが繊細なソフトフォーカスチックな描写。撮影条件によってはNDフィルターが必要になる場面もありますが、この明るさとボケを上手く使いこなした作品を撮ってみたくなります。
このレンズの弱点
前回の記事でほんの少し言及してはいましたが、このレンズを使っていて気になる点は色収差です。先程のウチのネコの作例を見た瞬間にすぐ気付いた方もいるかと思いますが、特に〜f/2辺りまでは出やすい印象ですね。LightroomClassicのレンズ補正と色収差除去である程度は修正できるのですが、これを許容できるかどうかは人によって異なるかと思います。既にあるネットレビューで指摘されていた倍率色収差よりも開放時の軸上色収差の方が私としては気になりましたね。静止画のほかに動画も撮影していたのですが、動画にしてみるとより軸上色収差が目立っていた印象でした。絞り開放でのボケ感を最大限活かした撮影をしようと思うと、多少シチュエーションの自由度が制限されるかもしれません。
逆光耐性はあまり強い方ではなく、まあまあ目立つフレアやゴーストが出てきます。先人がレビューした情報では逆光耐性は"普通"と評価しているものもありましたが、私の感想としてはズイコーレンズと比較すると結構「弱い」という印象を受けました。ここまで激しいと修正も難しく、このフレアやゴーストと上手く共存できる構図を模索する必要が出てきます。強めの光源を撮影するときは注意ですね。
まだ手に入れてからそこまで使い込んだわけじゃないのですが、現時点で使用してみて気になった弱点らしい弱点といえばこんなところでしょうか。繰り返しになりますが、これらの現象が目立って起こるのは〜f/2くらいですので、あらかじめそういう情報を頭に入れたうえで撮影に臨むとその場での対処も素早く対応できるのではないかと思います。
今回のまとめ
F0.95の明るいレンズなのに第一回、第二回とその明るさにほとんどフォーカスすることなく天邪鬼なレビューをしてきました。できるだけフラットに中立的に評価したいので、みなさんが分かり切っている部分は後回しにしても構わないでしょと思い、「定番」は避ける形になりました。次回はちゃんとF0.95の明るさメインのレビューをするかもしれませんし、しないかもしれません。
それでは今回もご覧いただきましてありがとうございました。
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