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こんな時代に生まれてかわいそうだな/ドラマ『不適切にもほどがある!』


先週、TBSドラマ『不適切にもほどがある!』が最終回を迎えた。



は〜〜面白かった!

タイムトラベル系はやっぱりおもしろいよな〜〜
いや、クドカン脚本だから当たり前か。
キャストも最高だったしな〜


まぁ、要は、とにかく最高だった。



このドラマが一番伝えたいメッセージはもちろん、このセリフだろう。

阿部サダヲ演じる小川先生の、卒業式でのスピーチ。
(教室で1クラスに向かって喋るだけだけど)


時代は昭和。(1986年)
中学校の卒業生たちへの言葉。

こんな時代に生まれて
お前ら かわいそうだな
どこ行ってもタバコくせえし
連帯責任だっつって ひっぱたかれて 
やっと卒業だ

でも安心しろ
お前らの未来は おもしれえから
俺みたいな不適切な暴力教師はいなくなるし
こう つるっとしたのでUber呼んだら
家でビックマック食える
そんな時代でも 大人は子供に
「こんな時代に生まれてかわいそうだな」
って言うんだよ

そんな大人の話は聞かなくて結構!

TBSドラマ『不適切にもほどがある!』(2024)最終話



これを聞いていて、竹原ピストルの歌が浮かんだ。
似たようなこと言ってる。

よー、そこの若いの
俺の言うことをきいてくれ
「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」

竹原ピストル(2015)『よー、そこの若いの』



ドラマの最後の最後には、しれっとこんなテロップが流れた。

この作品は 不適切な台詞が多く含まれますが
時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み
2024年当時の表現をあえて使用して放送しました

ドラマ『不適切にもほどがある!』最終話



これは初回から毎回流れているテロップで、視聴者にはお馴染みだ。

昭和時代の小川が娘に対して「起きろブス!メスゴリラ!」と言ったり、娘が男とベッドでチョメチョメし始めようとするのを阻止したり、連帯責任で全員ケツバットしたり、職員室やバスでタバコふかしたり…

今では逆に新鮮な言葉 暴言、不適切な言動。

それをフォローするための「1986年当時の表現をあえて…」というテロップ・・・




あれ?(´・ω・`)?

(ここでもう一度テロップを確認)





違う!

2024年当時!?


今回は「1986年」じゃなくて
「2024年」って書いてある!!




なるほどね!!!!!

最後の最後まで、クドカンからのサプライズ!!


すげー!!!\(^o^)/




(ってなった。笑)




つまり、未来人がまたこのドラマを見ることまで計算されていて

私たちが今、昭和時代を見て「うわ〜不適切だらけ!」と思うように、いつか未来人たちも「うわ〜令和時代、不適切ばっかりだね!」と思う(であろう)

という仕掛けになっているのだ。



「いいかお前ら、どうせ時代が変われば、何が不適切かなんて簡単に変わるからな。絶対とかねーからな!今の常識が正しいとか思うんじゃねーぞ!」

という小川先生やクドカンからのメッセージを感じた。




たのしい!粋!おもしろすぎる!ワクワクする!

30年後にまた見なくちゃ。




「こんな時代に生まれてかわいそう」

と令和の子供達も思われたり、言われたりしているのかもしれない。


こんなSNSの時代に
こんな不景気の時代に
こんな自然災害ばかりの時代に
こんな少子化の時代に
こんな大変な時代に

生まれて、かわいそうに
生まれてこないほうが幸せだった
生まれてきたくなんかなかった

こんな時代に生まれて、
あなたも私も、かわいそう




確かにそうかもしれない。
本当にかわいそうなのかもしれない。

いつ事件や災害に巻き込まれるか分からないし
病気やお金の不安は尽きないし
人間関係は面倒くさいことが多いし
身体は衰えていく一方で
未来はつらいことだらけかもしれない。

こんな大変な時代に子供をすでにひとり産んでしまった私は、本当は罪深いのかもしれない。




だけど、母になった今の私の意見としては、こうだ。




だから何!?
そんなの知るか!!!


もう生まれてきちゃったんだから
すでに産んじゃったんだから
今更どうしようもないことばっか考えてどうするよ!?

今できることに集中して生きようよ!

悲観ばっかりして何になるよ!
悲観すれば腹を空かせた子供が満腹になんのか!?


(この攻撃的な思考が、母は強し、ってやつ…?)


もちろんいつも幸せなことばかりじゃなくて、不況とか自然災害とか戦争とかいろんなリスクを考えると、本当に不安なことばっかりだけど、悲観してしまう日だってあるけど

安くても十分美味しいご飯が食べられて、好きな本、映画、ドラマ、音楽を好きなだけ楽しめて、会いたい人と自由に会えるこの時代に生まれてくることができて、私はとてもラッキーで幸せだと思う。
(しかも日本!国ガチャ大当たりだよ!)


今大河ドラマ見てるけど、平安時代に生まれなくてよかった〜!と思うし。笑

暖房もなく寒い部屋で固い木の床の上で寝るのやだよ〜〜ふかふかのお布団で寝たいよ〜




さて、一応、30年ほど生きてみて私が学んだ一番最適な生存戦略はこれだ。(しっかり実践できているかどうかはまた別。あくまで戦略)


・物事をあまり悲観しすぎない。考えすぎない。
・考えすぎて病むくらいなら恥をかくバカでいい。
・今できることに集中して、淡々と手足を動かす。
・自分の努力だけで変えられないことは考えても仕方がない、潔く諦める。流れに委ねる。




でも安心しろ お前らの未来は おもしれえから

小川先生の言葉



今の日本人は、ガチの未来人にこの言葉を言われたら急にやる気が出て前向きに生きられそうだな、と思った。

今の状況だけ見て不幸なんじゃなくて、とにかく未来が暗すぎて不安すぎて、そのせいで大切な今さえも不幸に感じる…っていう、悲しいくらいに悲観的な民族。それが私たち日本人。



未来は、おもしろい。
きっと、おもしろい。

だから、大丈夫。





「絶望してる暇あったら、うまいもん食べて寝るかな」ってドラマ『アンナチュラル』の三澄ミコトも言ってた。


未来を悲観したり絶望しそうになったときは「食べて寝る。それだけできればOK」と自分に声をかけて寝よう。悲観するのは明日に後回しにしよう。


うん、そうしよう。


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