訪紋1回目-後半
自然の繁殖力の力強さと戦う日々
いつになったら終わりが見るのか。
そんな気持ちが過りながら我々除草班は雑草と戦っていた。
そんな中、別班のフラードーム制作も並行して動き出す。
フラードームはドーム形状のため、そのままでは高さを出すことができない。
高さを稼ぐ柱になる部分をどうするかが肝だが、事前に考えておいた柱を作る方向に我々は舵を切ると決めていた。
だが、単純に柱を建てればいいわけではなく、安定した土台が必要だ。
これも事前に土台の作り方を調べたり、Youtubuをみまくっていた。
参考にしたのは、ウッドデッキの作り方(ウッドデッキと同様の土台には今回しなかった)
土の固め方、防草の方法など、色々知ることができた。
柱はブロックに刺し、そこにコンクリートを流し込み固定する。
かなりがっつり固定されるはずだ。
そして整地である。
建築をするにも敷地は緩やかな傾斜なため容易に取り掛かることはできない。
だが、私たちはそんなことで足を止めることはない。
「スコップ持てぇぇぇぇぇい!!」
どのお父さんが声をかけたかわからないが皆スコップという剣を手に取っていた。
草に続いて土との戦いが始まる!
まずは緩やかな傾斜を平たんにすべく全員一丸となって掘る!
とにかく掘る!掘る!
やや湿り気を帯びていたが、大きな石や草の根たちが邪魔をする。
そんなこともよそに、ふと頭に過る「土いじりなんて何年ぶりだろう」
スッと香る土と草の匂い、懐かしく心地よい。
平たんになったときはデスクワークで甘やかされた筋肉たちが熱くたぎっているのがわかる。これは・・・ある意味筋トレ!!
次に平たんになった敷地を踏み固める。
時折、ブロックを置き、長い木材を渡し、水平器を当てて水平を見る。
疲れもあり、また重機などのパワー・効率もないため、ほどほどの水平でよしとする。
(水平の取り方で、水盛りをやってみたかったが、今度にしよう。。。)
また、草が生えにくいよう玉砂利を敷き詰める。
防草シートが欲しかったが、結構高い。コストがかなりかかってしまうため、今回は断念した。
次にフラードームを作成にかかる。
フラードームの細かい設計などは別記事を参照してほしい。
今回作るにあたり、木材の確保と同様に作業場所の確保が必要だった。
長い木材の置き場所と作業スペース
電源が使えるスペース
とくに、電源が使えるかどうかは、製作にかかるコストを下げるのと、精度を担保するのに必要であった。
イタシンは手鋸でやると言い張ったが、どうにかして電動工具を導入したい。
(今回、木材調達を頼った木材屋さんにも相談したところ、北海道北見市にも営業所があり、木材買ってくれるなら工場のスペース使っていいよとの嬉しい言葉も頂いたが、今回は別のところで調達したため、断念。)
また、ミーシャとイタシンは事前に自宅で丸鋸を個人的に所有・利用しており、どうにか電動工具が使えないかと模索していたのだが、如何せん空き家
電源などない。
しかたなく、手鋸で始める。
が、やはり曲がるし、遅い。
そんな最中、にくまんが電気業者に頼んで、電気が使えないかチェックしていた。
結果、なんと、無事に電気が使えるではないか!
電気が使えるなら色々捗る。
やはり文明とは素晴らしい。
電気が使えるならと、電動工具の導入を考える。
いくつか候補はあった。
電動丸鋸
スライド丸鋸
テーブルソー
使い勝手や、使ってみたいというところも踏まえてテーブルソーにした。
いいものがないかと、ホーマックを訪れる。
あるではないか! ちょうどいいテーブルソーが。
さすがはホーマック
作業場所はそのまま屋内のキッチンで行うこととなり家具をすべて寄せてスペースを作る。
キッチンでテーブルソー。なかなかない組み合わせだ。
持ち込んだテーブルソーをテキパキとセッティングする。
慎重に扱わなければ怪我をするので当然、皆おっかなびっくりである。
《写真》
そしてロックを外し稼働。
「キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!」
さすがはプロの道具、音量なんて気にしない爆音ぷりである。
しかしモノづくりが始まることに我々のテンションはここで頂点に達する!
まずはフラードームの柱部分を作成すべくイタシンが木材を切る。
イタシンが木材を切り、アオキ&ミーシャで組み立てる。
組み立てるのにもインパクトドライバーを購入し、圧倒的スピードを得た。
組み立てながらも試行錯誤をし、補強に端材を打ち込んでみたりした。
今回ご好意で端材も一緒に入れてきてくれた。一條さんありがとうございます。
合計12組の柱を作成。
この頃にはイタシンのテーブルソーのスキルもあがっていた。
が、あがってきたころに時間切れ。
だが
イタシンは諦めていなかった。
1つくらいは、フラードームの面を作りたいと。
ちょうど、テーブルソーでのカットもノっていたこともあり、夜になる前に三角材5つ(これで五角形を構成する)をカットし、組み上げた。
さすがだ。
組み立てたものを、整地し、玉砂利を敷いた上においてみる。
人工的な木材で作られた構造物と白い玉砂利が映える。
疲れ切った我々にはとても神々しくみえ、アートにすら見えた。
これを見たイタシンはさらにやろうと思ったが、今回の出張で使える時間を使い果たしてしまった。
やはり現地に来ると色々とわかることもあるし、トラブルもある。
行き当たりばったりで、トライアンドエラーの繰り返しだ。
だが、今回かなりの成果があった。
正直今回の訪紋でここまでできるとは思っていなかった。
しかし我々はやり切れた。
達成感と充実感をたくさんくれた紋別に感謝しかない。
2回目の訪紋ではフラードームをどこまで作成することができるか。
ご期待ください。