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chitoseshizuoka
より良く老いる
老いを感じることはありますか
わたしは40代くらいから老いは感じていますが、
鎌倉時代の禅僧、明恵上人という方は、なんと十三歳の時に老いを感じたといいます。
「今は早十三に成りぬ。既に年老いたり。死なん事近づきぬらん。」
といって、今でいう中学生で老いを感じたというのです。
これは、腰が痛くなった、皺がふえた、白髪になったという意味の老いではなく、人間は生まれてから死に向かう存在であり、若くても日に日に老いていくことを感じたのだと言います。
明恵上人とは
明恵上人は、承安三年(一一七三)に生まれ、寛喜四年(一二三二)に没した。八歳で父母を失い、高雄山神護寺の文覚について出家する。東大寺で華厳を学び、勧修寺の興然から密教の伝授を受けた。建永元年(一二〇六)後鳥羽院より栂尾の地を賜り、高山寺を開く。
明恵といえば、厳しい修学修行、釈迦への思慕、自然との調和、人間味あふれる逸話、夢幻に彩られた伝説、書き留められた夢などが想起される。若き日には、求道の思いから右耳を切り落とし、釈尊への恋慕から二度にわたってインド行きを企んだ。残された和歌も自在な境地を伝える
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そう、わたしたちは人として生をうけて以来、死に向かって常に老いていっているのです。
成長することも老いであります。
老いというと、老害など悪いイメージがある現代ですが、本来は老いは知恵ある人、偉い人というイメージがありました。
なので、江戸時代の偉い人の役職は老中と大老と「老」の字を使っていました。
昔の老人は、死生観があり、より良く老いるひとが多かったのだと思います。
老いを意識して、より良く老いていきたいと思います。