一月の俳句など
二日はや部屋着でゐたる職場かな
散歩から職場に到る狗日かな
買初の予定と違ふことになり
初買や平地であれば飛び込めぬ
正月の工場に猫の居場所かな
猫どちの年始回りやラインする
猫族に今も名残の春の礼
冬館螺子釘打込まれ遺跡
手袋の力尽きても手形かな
家跡に貝殻泛む淑気満つ
人日のたべっ子どうぶつ割れてあり
間取図に足の爪切るお年さま
蒼天に気炎吐きたり蒸饅頭
激飛ばす曹操なりや蒸饅頭
蒸饅頭子龍の如く抱きて駆く
生ける仲達を走らす蒸饅頭
蒸饅頭待つや八門遁甲の陣
玄鳥や茶の水色のやがて濃し
さかづきに茶の香立ちたるつばくらめ
乙鳥や茶の香酒杯に立たせしむ
●俳句を始めた頃にポエクリというサイトがあったけれど無くなってしまってもう読めない。
第一回では関悦史氏の八席と堀下翔氏の選外で取って頂いた。
ツイッターでこの句がよかったとリプ下さつていた以下二句のみ。
老人は鰹の姿であらわれる
銀河に漢字異常発生バス眠る
今読むと時分でも不明だな笑
でも今ではたぶん作れない。
今推敲するなら
あらはるる老人鰹のすがた
銀漢に文字異常発生バス眠る
とか?
味噌工場二十四時間氷柱生る
氷笋の音に和するや菌のこゑ
日本にアルミサツシや氷柱垂る
銀竹や換気扇から味噌の香
つららつらら登校時間の近づきぬ
銀竹は格子に垂れゆくサンポーニヤ
ドーナツは魂の坐秋ともし
平日のベンチに居たりしやぼん玉
石鹸玉われは平日休みなり
石鹸玉値引のたまご二パツク