田中目八

俳句雑誌『奎』同人。バミューダ新入り。短時間労働者。即興演奏者。人魚アンソロジー『海界』寄稿。「島アンソロジー『貝楼諸島へ』」参加。イグBFC3同着優勝。

田中目八

俳句雑誌『奎』同人。バミューダ新入り。短時間労働者。即興演奏者。人魚アンソロジー『海界』寄稿。「島アンソロジー『貝楼諸島へ』」参加。イグBFC3同着優勝。

最近の記事

週刊俳句へ鑑賞文を寄稿しました

ハイ、もう何度目でしょうか。 週刊俳句の原稿を書いたのは。 いつも西原天気さんからメールをもらうのですが、依頼する人を選ぶときに浮かぶ顔に私の顔(正確には名前ですが)があるというのは嬉しいものですね。 というコトで今回も取り留めもない、さして中身のない後書きという名の前書き付きで鑑賞文を書かせてもらいました。 週刊俳句誌上9月、10月に掲載中された村上瑠璃甫さん、マブソン青眼さん、月野ぽぽなさんの連作都合30句。 いつもより全体的に短めだと思うのですが、面倒くさければ前文を

    • 11月17日奈良吟行

      かねてよりファンであるところの楠本奇蹄さんが現代俳句協会賞授賞式で奈良へ来られるとのこと。 我らが有瀬こうこさんの企画で相田えぬさんと共に翌日に奈良吟行、嬉しくも初めましての道行となりました。 とはいえ残念ながら私は仕事で合流が遅れるので折々に送ってもらった写真を観ての作。八句作って五句に絞りました。 例によって推敲案、ご指摘などあればご教示よろしくお願いします。 万葉の支ふる天を白鳥来 律の風まほろばを過ぐ蹄の音 ↓推敲案 律の風まほろばを来る蹄の音 とはいえ決めかね

      • 11月13日喫茶吟行

        数少ないリアル俳句友だち三人と吟行という名のお茶会でした。 最近はずっと俳句ができなくて、この日も結局一句だけなんとか…でした。 クリームをはみ出る秋意色硝子 入店すると折良くピアノの生演奏、はショパンの幻想即興曲。 友人のフルーツサンド美味しそうでした。

        • 文学フリマ東京『えぬとこうこ』に寄稿しております

          12月1日の文フリ東京にて販売される『えぬとこうこ』に連作を寄稿しております。 相田えぬさんと有瀬こうこさんは私の数少ないリアル俳句友だち。 私と遊んでくれる奇特?な方たちのはじめての合同誌にゲストで呼んでもらえて嬉しく光栄です。 リスペクトと親愛を込めて連作を編みました。 ザンネンながら私は行けませんがよろしければよろしくお願いします。

          『詩の檻はない 第2版』 へ寄稿しております。

          『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない: ~アフガニスタンにおける検閲と芸術の弾圧に対する詩的抗議』

          『詩の檻はない 第2版』 へ寄稿しております。

          10月の俳句など

          「不景気」の「ケーキ」の部分天使祭 秋雨を歩く夢追ふ猫歩き 秋雨の夜まで長き猫の胴 スパゲツテイサラダ秋思の色褪せた 珈琲とカカオとミユシヤと秋雨と 珈琲に深き呼吸や秋小寒 珈琲の灯火消えて秋の夢 秋雨の路地を帰らむ石抱きて あんぱんの最後パンなり虫のこゑ 皿割れていなづま帰るところあり 話まだ浅葱斑は来てをらず 幾たびの修羅のはたてか心太 月光を汲出し続け岸辺かな ↓ 月陰を掻き出し掻き出しこの岸辺 明けたれど尚も夜永に居座れり 邯鄲の千年不労所

          10月の俳句など

          九月の俳句など

          みなこちら向いてアルパカ秋愁 アルパカの首伸びてくる草霞 あげは蝶譜めくりびとに消えにけり 夜ふかしは二階へ鬼火むかへに来 葛まんぢゆう闇に喘ぐを疵痕に 王痩せて道化となれば秋刀魚呑む パンケーキ花野になるを待たずして 名月の朝をたまごの煮抜かれし あんぱんのはらわた漏るる十六夜 十七夜ミルク饅頭平らかに 獺祭忌すべてはジヤンボプリンパフエ 立待ちを椅子は机に座りをり 明くるより灯すが早き賢治の忌 賢治忌の朝を工場明かりかな 緋の裡に働くひとや賢治

          九月の俳句など

          週刊俳句 第907号【週俳7月8月の俳句を読む】に寄稿しました。

          「俳句に鑑賞文は必要か」という身も蓋もないタイトルで4名4作計40句の鑑賞文と毎度まいどのムダに長いうろんな前書きを寄稿しております。 もはや常連。

          週刊俳句 第907号【週俳7月8月の俳句を読む】に寄稿しました。

          加藤知子『情死一擲』

          御縁あってご恵贈いただきました。 充実の第四句集。 好きな句がたくさんあって選句に迷う楽しさ嬉しさ。 加藤知子『情死一擲』ジャプラン 滝壺に蛇を投げれば花群るる 夕薄暑どの風向きも異教なる 雷に打たるる鬱も水の音 春の馬超えて女に脚六本 魂洗う水の繊きに雁渡 鶴唳に鬱翁の面打ちにけり 羊歯のもと日蝕の楽園へ行く 薄暑光夢を溶かして子を攫え 耕して天に遊べば失語症

          加藤知子『情死一擲』

          オカワダアキナ『ゴジラの子』

          オカワダアキナさんとえもさんのネットプリント「すよすよおまた 水上タクシーの巻」収録のオカワダアキナ『ゴジラの子』にむせび泣きました。 父ねむる間に茄子の牛に乗せ 狐火を咥へて父よ寝たまへり 父ねむる上を寒鴉のダンスダンス 『ゴジラの子』は↓からもお読みいただけます。

          オカワダアキナ『ゴジラの子』

          俳句短歌誌『We』第18号に寄稿しております

          縁あって俳句短歌誌『We』第18号に寄稿しております。 私は前号俳句選及び二句鑑賞、そして急逝された故竹岡一郎さんへの挨拶三句を書きました。 私はともかく、楠本奇蹄さんの新作、斎藤秀雄、早舩煙雨両氏の兜太現代俳句新人賞応募作も読めてしまう! 読もう!『We』第18号(コミックビームふうに)

          俳句短歌誌『We』第18号に寄稿しております

          八月の俳句など

          産みたてのプリンわらふよ蟻地獄 太宰忌のプリンカラメル零れ止まず あたらしき地獄はじめによき八月 バースデーケーキの時間鵙高音 幼子に膚を吸はるるレモンパイ ヨーグルトサラダキヨフテに日焼子に ポツサムを包むに所作や涼新た 鱧の出ていよいよ宴らしくなり 子を止める術なく桃のカプレーゼ 女子会に招かるる客連子鯛 連子鯛ほどなをのこと思ほゆる 焼茄子や魔女みな白き膚を持ち 原爆忌老人集ふモーニング トースト切られ広島忌長崎忌 たまごよく煮抜かれ爆心地に

          八月の俳句など

          ことばとつくる

          山口斯さん主催の「ことばとつくる」第2回のネットプリントを出してきて、私もお題で句を作ってみました。 難しかった〜! 以下。 うっちゃる みちのくに打棄られたる稲妻よ 紙水晶、瞬間(ときのま) 蝶睡るときのまをこそ紙水晶 亀節、黄なる涙 亀節の黄なる涙へかへりけり 金花(きびたき)、七生 七生にこの金花のこゑや降る 沐浴 登校の前の沐浴バレンタイン 物狂ほしい ぼくたちにもの狂ほしき夏休み 雇われマダム 失踪の雇われマダム宝船 ふらここ ふらこ

          ことばとつくる

          『俳句四季』9月号「精鋭16句」に寄稿しております

          『俳句四季』9月号「精鋭16句」に連作「いをのてん」を寄稿しております。 精鋭とは遠く鈍亀のごときですがよろしければ。 しかし円錐新鋭に続きまたも環さんとご一緒の嬉しく。

          『俳句四季』9月号「精鋭16句」に寄稿しております

          2024/08/18 カラオケ吟行句会@塚口

          あまり振るわず12句作って7句投句。 万緑に煩悩ひとつ燃やしては バステイーユ牢獄ここは木下闇 ↓推敲案 バステイーユ呑み込んでこの木下闇 またひとつ水玉沈むサンジェルマン ↓推敲案 水玉に沈むサンジェルマン伯よ 鱗粉の肌に冷たきオーデコロン ↓推敲案 鱗粉や肌に冷たきオーデコロン 金銀糸あまた天より虫の闇 ↓推敲案 虫の闇天よりあまた金銀糸 夏の雲ひるこを天の写し絵と ↓推敲案 笹の露ひるこを天の写し絵と 鱗剥ぐかに足あとを下り月 ↓推敲案 短か夜の足あと鱗は

          2024/08/18 カラオケ吟行句会@塚口

          恋の俳句大賞受賞しました

          きごさい主催の『恋の俳句大賞』、その存在を知った17回から応募を初めて、毎回入選に取られてはいましたが、特選にも至らず。 それが今回飛び越えて遂に、念願の、待望の、悲願の、大賞を手にしました。 しかも三人の選者それぞれの特選、入選も取っていて十分過ぎる誕生日プレゼントのようになりました。 以下コレまでの入選歴。 毎回5句投句しています。 17回 長谷川櫂入選 夏シヤツの濡れて意外な筋肉質 18回 松本二本入選 レモンスカツシユそれから新しい恋も 趙栄順入選 ぶら

          恋の俳句大賞受賞しました